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白河桃子 すごい働き方革命

ママ社員への不満どう防ぐ ストライプの時短勤務 ストライプインターナショナル 石川康晴社長インタビュー(後編)

2017/7/21

 子育て前の若い女性による長時間労働に依存する企業モデルはもう限界です。短時間正社員制度、会議削減、現場の業務効率改善など、次々と斬新な働き方改革で人をひき付ける会社になった、ストライプインターナショナル。同様の制度を導入する会社は少なくないのですが、実際に機能させるための鍵は運用にあるそうです。実際の運用はどうすればいいのか、特に「労働時間格差」による、職場のストレスはどう対処するのか? 石川康晴社長に詳しくお聞きしました。

■働き方改革はイノベーションを起すため

ストライプインターナショナルの石川康晴社長(写真:吉村永、以下同)

石川(以下敬称略) 働き方改革で重要なことは、労働時間の削減ではありません。どの会社もイノベーションを起こさなければならない。それを考える時間をどう作り出すか。ここが重要なポイントになります。

 当社では、まず2つの対策を打ち出しました。1つは、「クォーターカット」。各店舗の接客以外の作業、例えば納品チェックやタグ付け、ディスプレイなどの各作業にかかる時間をストップウオッチで計り、作業時間を毎年4分の1ずつ短縮することを目指したのです。

 もう1つは、「モジュールプロジェクト」。これは、社内会議にルールを設けて効率化し、会議にかける時間も基本的に半分にするというものです。

 社内の会議には、各部門から報告だけを受けるようなものとクリエイティブな議論をするものの2通りがあります。会議を調べたところ、当社の会議の8割は報告で占められていました。クリエイティブな議論をする会議は、2割しかなかったのです。

 これを何とかせねばと、まずは役員会議や営業会議などを中心に、報告会議の時間を半分にしました。最終的に、かなりの会議がリストラされましたね。削減した時間のうち、半分がクリエイティブなものに使われ、残り半分は残業時間の削減に貢献しました。

白河 さらにストライプでは、個人の生産性を上げるためのマトリクスを作りましたよね。

石川 ええ、仕事を整理するためのツールとして、「ストライプ生産性マトリクス」を用意しました。

 縦軸は各作業にかかる労働時間、横軸はその作業が生み出す収益です。これを3×3のマスに分けて、各自の作業を分類してもらいました。短い時間で収益を生み出す仕事、逆に長い時間をかけても収益につながらない仕事を確認し、各自、非効率な仕事を削減してもらったのです。

ストライプインターナショナルの生産性マトリクス

■時短勤務は会社のメリットも大きい

白河 私は現場の社員たちの「やりがい」と「時間」の意識を変えるのが非常に難しいと思っているんです。例えば、店舗で働く人は「お客様のために」という意識が強いですよね。また、「残業してでもお客様に対応することがすごくいいことだ」と考える企業も少なくありません。

石川 上層部が男性ばかりだと、そういう意識になりやすいですね。

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