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卵の丸さ、飛行能力で決まる? 鳥1400種から解明

日経ナショナル ジオグラフィック社

2017/7/10

ナショナルジオグラフィック日本版

インドネシアにすむセレベスツカツクリの卵。際立って長い楕円形をしている。(PHOTOGRAPH BY IRA BLOCK, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)

 インドネシアにいる鳥、セレベスツカツクリの卵は、普通よりかなり細長い楕円形で、ジャガイモそっくりに見えるかもしれない。だが、この鳥は決してのろまではない。ふ化して間もない頃から空を飛べる。(参考記事:「琥珀の中に恐竜時代のひな鳥 頭、翼、足、皮膚も保存」)なぜ鳥の卵はこのように種によって大きく異なるのか。科学者たちが長年にわたり不思議に思っていた謎を明らかにした研究結果が、2017年6月23日付けの科学誌「サイエンス」に発表された。これまで、ある者は特定の形によって割れるのを防いでいたり、巣の中に安定して収まったりするのではないかとの説を立てた。アリストテレスは、長くてとがった卵はメス、とがっていない卵はオスが入っていると断言したほどだ(間違っているが)。

 だが、米プリンストン大学の生態学者であるメアリー・ストッダード氏らの研究チームが目をつけたのは、広範囲な研究が行われていなかった点だった。

 ストッダード氏は、「球形のフクロウの卵から、シギのとがった卵まで、鳥の卵の形がかなり多様に進化してきたことは、見過ごされてきたわけではありません」と話す。

 そして最新の研究で、ストッダード氏らは意外な結論を明らかにした。卵の形は、鳥たちの飛行能力の発達に伴って進化した、というものだ。

さまざまな鳥の卵。大きさも形もばらつきが大きい。(PHOTOGRAPH BY FRANS LANTING, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)

■生活史や巣は関係なし

 研究チームはまず、卵の形を比較できるように規定する必要があった。そこで注目したのが、卵の一端がどれだけとがっているか(非対称性)と、どれだけ細長いか(楕円率)という2つの要素だった。

 次いで1400種、5万個近い卵を記述する数式を立て、その形をグラフ上に配置していった。

 論文によると、最も細長かったのがセレベスツカツクリ(Macrocephalon maleo)の卵。最もとがっていたのはアメリカヒバリシギ(Calidris minutilla)の卵だった。

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