転職「最後の壁」 上司の慰留、嫁ブロックの突破法
エグゼクティブ専門の転職エージェント 森本千賀子
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志望企業の面接をクリアし、晴れて内定を獲得。転職成功かと思いきや、最後の壁が立ちはだかることがあります。それは周囲の人からの「引き留め」「反対」です。会社(上司)から引き留められた場合、いわゆる「嫁ブロック」のように配偶者や婚約者などパートナーの反対にあった場合の対処法、事前の予防策についてお話しします。
スムーズに退職するための「事前準備」
「君はうちの会社に必要な人材だ。辞められたら困る」。退職を告げたとき、そんなふうに言われたら気持ちが揺らぐかもしれません。待遇の改善を持ちかけられ、「不満が解消されるなら辞める必要はない」ということになれば、内定を辞退して会社に残るのも一つの手でしょう。
しかし、「退職しようとした」という事実は消えることはなく、「会社へのロイヤルティーが低い人」というレッテルを貼られてしまい、後々の人事考課や昇進に影響を及ぼすこともあるようです。また、上司が引き留める理由として、表向きは「君を高く評価し信頼している」とは言っていても、本音では「今いなくなられては仕事が回らない」「上司である自分の評価が下がる」ということも。
長い目で自身の人生を考え、自己実現のためにはどういう決断を下すのがベストかを考えて判断してください。
さて、退職の意思を固めても、強い引き留めにあい、退職がスムーズに運ばないことがあります。会社側が納得し、退職によって迷惑をかけないようにするためには、次の3つに気をつけてください。
1.「自分がいなくなっても大丈夫」という体制をつくっておく
転職活動を進めると同時に、いざというときに備えて引き継ぎの準備も進めておくとよいでしょう。例えば、引き継ぎ用のマニュアルや書類をある程度仕上げておく、あるいは後輩に少しずつ仕事を教え、自分の後任者として育てておきます。それだけの準備をしておけば、「業務が回らなくなる」という上司の不安を解消できますし、退職への強い覚悟も伝わります。