職員室の壁消えた栄光学園 有名OBが込めた母校愛栄光学園の望月伸一郎校長に聞く

自然環境が抜群の栄光。敷地は11万平方メートル強あり、山林もある。中学の生物の授業などでは教師から「裏山でネバネバした植物を探してきて」といった課題が出されるなど、野山を駆け回る場面が多い。新校舎に木材を多用しているのは、周囲の自然に溶け込むようなデザインにしているためだ。

壁のない職員室

栄光の職員室の隣にあるラーニングスペース

ほかにも新校舎には栄光らしい工夫がある。なんと職員室と廊下の間には壁がない。壁が取り除かれ、何本かの柱があるだけで、実にオープンな空間だ。しかもその隣にラーニングスペースがある。いすや机が置かれ、生徒が教師に質問したり、自習や雑談をしたり、生徒同士で気軽に教え合う空間になっている。その向こうには図書館がある。2階にあるラーニングスペースに行くと、寝そべったまま本を読む生徒もいた。

栄光はカトリック系のイエズス会が運営しており、しつけの厳しい学校というイメージがあるが、校内はのどかで、明るい表情の生徒が少なくない。「遅刻には厳しいし、掃除もしっかりするように指導していますが、決して叱りつけることはしません」と望月校長は強調する。

栄光の特徴とは、「教師と生徒のコミュニケーションが密なことです。教師に相談や質問があると、昼休みや放課後に生徒が教師のところにどんどん来る。だから新校舎では職員室の壁をなくし、隣にラーニングスペースを設けました」と話す。栄光の授業開始は午前8時20分(冬時間は8時50分)で終業は午後3時5分。下校時間の午後5時ぐらいまで、この空間で教師や生徒の「ワイガヤ」が繰り広げられる。

ライバルも驚く双方向授業

「にぎやかな授業が多いですね」。望月校長は同じミッション系の聖光学院(横浜市)の教師たちに以前こう驚かれたという。栄光は授業そのものが双方向型だ。授業中も教師と生徒、さらに生徒同士でも活発に議論を展開してゆく。英語の授業は中学3年生からディベートを実施し、スピーキングを重視している。イエズス会には世界中に約2000も教育機関がある。このネットワークを活用して米国やフィリピンの高校生とも活発に交流している。

今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら
注目記事
次のページ
少数教育を維持
今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら