Amazonで安く買うワザ 「奥の手」と最強カード
ネット通販の「巨人」Amazon。少しでも安く買いたいというユーザーのための最新「お得技」を二つ紹介する。一つは商品の価格変動を調べるツール。もう一つは最強のクレジットカードだ。
拡張機能で価格推移を"見える化"
その商品は今が買い時なのか。なかなか見えないアマゾン商品の価格変動を"可視化"するのが「Amazon Price Tracker」だ。インターネットブラウザー「Chrome」専用の拡張機能で、各商品の過去の値動きのトレンドをアマゾンの商品ページ上で確認できる。
グラフにはアマゾン以外の販売者が出品する「マーケットプレイス」での値動きも表示できるので、価格比較にも使える。商品を見てみると、ここ最近で大きく値下がりした底値商品をいくつも発見できた。逆に値上がりしている商品もあるので、価格で後悔したくないなら必携のツールといえる。
インストールは、「Chromeウェブストア」から行う。トップページから「Amazon Price Tracker」を探し、「Chromeに追加」をクリックするだけでいい。導入後は、Chromeを使ってAmazonにアクセスするだけで、自動的に商品ページ下部に価格推移グラフが表示されるようになる。
理想の買い時は「底値」
上のグラフは、現在の価格が"底値"となる理想的なケース。(1)過去の相場観をチェック。以前に比べてどの程度安いかを確認することで、値ごろ感がわかる。(2)少し前に激しく価格が下がっている。これ以上大きな値下がりはなさそう。(3)直近の値動きのなかで最安の状態であれば底値と見る
逆に「こんなときは買ってはいけない」というケースを紹介する。
まずは短いスパンで高値と安値を繰り返す、価格に安定感のないケース。一旦荒れ出すと長引くことも多いので、値動きを予測しづらい。時期が悪いと損な買い物になる。
次は在庫切れ前後。Amazonの値動きで、最も注意しなければならない。急激に高値になることが多い。特に在庫が2個以下になると価格が高騰する傾向にある。
最後は相場が上昇中の場合。最近だけではなく、1年間の値動きも要確認。家電の場合は、次の商戦期に突入すれば安くなる可能性が高い。
最強カードに大異変、2.5%還元の公式カード
一方で、アマゾンの買い物で得するクレジットカードに異変が起きている。かつて最強と呼ばれていた「リーダーズカード」が"改悪"。その後、進化を遂げた「アマゾンマスターカードゴールド」(以下アマゾンゴールド)が最得カードに急浮上した。
まず、15年には、買い物でたまるポイントが「アマゾンポイント」へと変更。ポイントをそのままアマゾンでの支払いに充てられるため、使い勝手が格段に増した。さらに、16年10月にはアマゾン利用時の還元率がアップ。カード利用1000円につき25円の割合で付与され、何と還元率は2.5%にもなる。
しかも、年会費は1万800円(税込み)と高額だが、実質420円まで下げられるワザがある。まずアマゾンゴールドは、プライムサービス(年会費3900円・税込み)への入会が無料。プライムサービスの年会費を差し引いて考えればカードの年会費は実質6900円に。さらに、リボ払いサービスへの登録で5400円、ウェブ明細への切り替えで1080円と計6480円の割引があるので、年会費は実質420円になる。なお、リボ払いは、月の支払い上限を限度額と同じに設定しておけば、一括払いのように使える。
年会費無料でアマゾンでの還元率が2%となるカードが、「アマゾンマスターカードクラシック」(以下アマゾンクラシック)と「オリコカードザポイント」(以下オリコカード)だ。ただし、アマゾンクラシックの場合、還元率2%で利用するためには、プライムサービスへの加入が必須。年会費3900円(税込み)の支払いが発生するため、実はアマゾンゴールドとの年間コストの差は僅か420円しかない。両者を比較した場合、年間利用額が8万4000円を超えた時点からアマゾンゴールドのほうが得になる計算。アマゾンを頻繁に使うユーザーなら、やはりアマゾンゴールドが最得カードになる。
もう一枚のオリコカードは、モール経由のアマゾン利用で還元率2%になる。プライム非加入の場合でも還元率が2%のため、年間コストを低く抑えられる。ただし、たまるポイントは「オリコポイント」。アマゾンギフト券と交換できるが、やや使い勝手が悪い。
(日経トレンディ編集部)
[日経トレンディ2017年5月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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