コーヒーをハンドドリップで抽出する場合、できるだけお湯を細く、ゆっくりとコーヒーの粉に落として、蒸らすのが一般的だ。このため、コーヒー用のケトルは注ぎ口が細くなっている。一般的な電気ケトルやヤカンの注ぎ口では一度にたくさんのお湯が出てしまうため、おいしく抽出できないのだ。

コーヒードリッパーにゆっくりとお湯を注ぎ、フィルターの上でコーヒーの粉が作る泡が膨らみ、しぼんでいくのを待つ。その後、中央部を回しながら、フィルター側面に付いたコーヒー豆の壁を壊さないように注ぐことで、コーヒー豆の成分をしっかりと抽出できる。

◎オススメ家電「BALMUDA The Pot」

ハンドドリップで、お湯を注ぐ器具として、おすすめしたいのが、バルミューダの「BALMUDA The Pot」だ。前述のとおり、コーヒーの抽出に向いた細いノズルを採用。視認性の高いハンドル部に、沸騰中を示すLEDを配置するなど使い勝手にこだわった製品。細いノズルは、コーヒードリップに最適な細さでお湯を注げるだけでなく、カップ麺などを作るときには、大きく倒すことで、勢いよく注げるのが便利だ。

バルミューダの「BALMUDA The Pot」。コーヒーの抽出に向いた細いノズルを採用している(直販価格 1万1880円)

コーヒー豆をひく/オススメはカット式の電動ミル

ハンドドリップでコーヒーを入れるときに欠かせないのが、豆をひく、コーヒーミルだ。

ミルには手動の安価なものからプロ御用達の本格派まで多くの製品がある。週末など時間に余裕があるときにゆっくりとコーヒーを楽しむなら手動のミルでじっくり豆をひくのも楽しいが、忙しい朝にコーヒーを毎日飲むために買うなら、電動ミルを用意したい。

電動ミルも数千円から数万円まで幅は広い。低価格な電動ミルの多くはすりつぶし(グラインド)式を採用している。それに対して3万円を超えるミルでは(前述のMJ-CM1のように)カット式を採用している。すりつぶし式ではコーヒー粉に熱が入ってしまったり、コーヒーの粉の大きさにムラが出やすいのが難点。その点、カット式は多くの量を素早く、均一なサイズにひける。

◎オススメ家電「パーフェクトタッチII CG-5B」

価格と機能のバランスを重視するなら、メリタの「パーフェクトタッチII CG-5B」。低価格ながら石臼刃を採用しているのがポイントだ。ただし、粉が内部やケースに残りやすいことや、使用頻度が高いと寿命が短いという声も多い。ただし、低価格なので割り切って使える。初めてミルを買うという方におすすめだ。

メリタ「パーフェクトタッチII CG-5B」。低価格ながら石臼刃採用している(実勢価格4190円)

◎オススメ家電「ナイスカットG」

一生モノをと考えているなら、カリタの「ナイスカットG」がオススメ。カット刃を採用しており、すばやく均一にひけるのがポイント。業務用同様のデザインは、コーヒー好きにも魅力的なはずだ。

カリタの「ナイスカットG」。カット刃を採用しており、すばやく均一にひける(実勢価格3万330円・白)

豆を焙煎する/世界チャンピオンの味を再現

通常、コーヒーにこだわるといっても自宅でできるのはひくこと、入れることくらいだ。しかし、「コーヒーのおいしさの8割は生豆の品質と焙煎によって決まる」ともいう。そのため、どこでどんなコーヒー豆を買うかが最も重要になる。