メルセデスに聞く 新型コンパクトに勝利の方程式

ドルデ お客様の反応です。寄せられた要望を吸い上げてまして、例えばスマートフォンに接続するためのApple「CarPlay」や「Android Auto」の採用はお客様の要望があってのことです。

小沢 より綿密なマーケティングということですね。それはいつからですか。

ナスト 2012年のCES(北米ラスベガスで行われる家電見本市)でCEOのディーター・ツェッチェはネットワーク化に大きく舵を切ると発言しました。

小沢 ちなみにデザイン改革はいつから?

ナスト 現行世代からです。デザイン部門のトップにゴードン・ワグナーが就任し、ブランド全体のデザイン表現言語を整え、決定づけました。

小沢 前とはどう変わったんでしょう。以前は今のA、B、CLA、CLAシューティングブレーク、GLAという流れほど統一されていなかったとか? 前よりデザインのプライオリティーが上がったと言えませんか?

ドルデ それを言い切るのは難しいですが、確かにデザイン表現、言語は大きな決定的要因です。ただ技術も忘れてはなりません。

小沢 とにかく前よりも分かりやすくカッコいいデザインになったと思うんです。そのためにどういう指示、戦略が打ち出されたのか。

ナスト 若年層をこのブランドに取り入れ、関係づくりに力を入れるためにデザイン言語を見直し、先行させましたが、決してデザインだけを一新させたわけではありません。あくまでもデザインはキーファクトの一つであって、技術とブランドの存在も見なければならないのです。

メルセデスがモビリティプロバイダーになる! ってホント?

「欧州でAクラスは購入者年齢が13歳ほど下がっている」というラルフ・ドルデ氏

小沢 一方、商品構成は明らかに豊富になりましたね。シューティングブレークなんてオシャレなクルマは昔なら絶対に作ってこなかっただろうし、ああいう戦略こそが今のメルセデスのすごさだと思うんですけど。

ドルデ 確かに多様性は生まれました。お客様の反響も同じで、デザインは間違いなく大きな購入動機の一つになっています。特にインテリアは相当細かいところまで作り込んでますし、パッと見て分からないところまで気を配っています。例えばEクラスと同じレベルの操作パネルの触り心地の良さなど、気づきにくい部分かもしれませんが、使いやすさやデザインという分かりやすい部分だけでなく、機能性や作り込みも常に意識しています。エクステリアも、ヘッドライトやテールライトにメルセデス・ベンツのロゴが入っているなど細部にもこだわってデザインを良くすると同時に、エアロダイナミクスも向上させているんです。

小沢 カッコだけの改良はやらないと。それはCEOの方針ですか? それともそういう全社的スローガンが生まれたとか?

今こそ始める学び特集