プレゼンの要点は「3つのV」 TED式は模範じゃないスタンフォード大学経営大学院 シュラム氏に聞く(6)

スタンフォード大学経営大学院 (C)Anne Knudsen
スタンフォード大学経営大学院 (C)Anne Knudsen

世界でもトップクラスの教授陣を誇るビジネススクールの米スタンフォード大学経営大学院。この連載では、その教授たちが今何を考え、どんな教育を実践しているのか、インタビューシリーズでお届けする。今回はTEDトークで自殺未遂体験を語ったJ・D・シュラム氏の6回目、最終回だ。

TEDカンファレンスで披露されるTEDトークは世界最高のプレゼンテーションといわれている。ところが、仕事の場でTED流のプレゼン方法は必ずしも模範にならないとシュラム氏は言う。スタンフォードでTEDトークはどのように教えられているのか。(聞き手は作家・コンサルタントの佐藤智恵氏)

スタンフォード大学経営大学院 J・D・シュラム氏 Courtesy of Stanford GSB

プレゼンの成否を分ける「3V」

佐藤:「AIM(聴衆、目的、メッセージを核にしたコミュニケーションのフレームワーク)」で準備をした後は、いよいよ本番です、プレゼンテーションでもスピーチでも、本番で重要なのは「3V= Verbal(言葉)、Vocal(声)、Visual(見た目)」の使い方だそうですね。3Vをそれぞれご説明いただけますか?

シュラム:Verbal(言葉)は、どのような言葉で伝えるか。音声を録音してテキスト化してみると、自分の言葉遣いの癖がよくわかりますよ。

Vocal(声)は、どのような声や口調で伝えるか。声の強弱、スピード、感情の込め方、口調などは、要所要所で変える必要があります。何か強調したいときに、あえて無音を入れる、同じことをもう一度繰り返す、というのも効果的ですね。

Visual(見た目)は、どのような表情や身ぶりで伝えるか。ビジュアルというのは、パワーポイントや写真ではなく、話し手のボディーランゲージを意味します。目を見て話しているか、姿勢は正しいか、これを伝えるのに効果的なのはどんなジェスチャーか、などをチェックします。

佐藤:私たちはプレゼンするとき、Verbal(言葉)ばかり気にしてしまいますが、同じようにVocal(声)、Visual(見た目)も大切だということですね。

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必ずしもTEDトークは模範にならない
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