スマホより小さなドローン 自撮り簡単、軽快さ抜群

日経トレンディネット

自撮り用の小型ドローン「AirSelfie」。凹凸の少ないフラットなデザインや金属の質感を生かしたアルミニウム製ボディーなど、これまでの自撮りドローンにはない特徴を多く備える
自撮り用の小型ドローン「AirSelfie」。凹凸の少ないフラットなデザインや金属の質感を生かしたアルミニウム製ボディーなど、これまでの自撮りドローンにはない特徴を多く備える
日経トレンディネット

英AirSelfieは2017年3月23日、ポケットサイズの小型ドローン「AirSelfie」を5月から国内で出荷すると発表した。自撮り(セルフィー)に特化した薄型モデルで、スマートフォン(スマホ)からの操作で最大20mの高さから簡単に自撮りできる。本体は厚さを10.6mmに抑え、付属の充電ケースと組み合わせることでスマホと一体化して手軽に持ち運べるようにした。外装はアルミを採用し、高級感も高めた。自撮り棒とは異なり、構図やポーズが制約されないメリットを訴求し、SNSや旅行でセルフィーを楽しみたい人に売り込む。

価格は、AirSelfie本体を収納・充電するスマホケースとのセットが3万1598円、AirSelfieを複数回充電できるモバイルバッテリー「パワーバンク」とのセットが3万2818円、パワーバンク単体が1万4円(価格はいずれも税込み)。

フラットな構造のまま軽快に飛び回るのがすごい

AirSelfieの本体サイズは67.4×94.5×10.6mmと、表面積はiPhone 7などのスマホよりも小さい。このフラットなボディーのまま飛行するのは秀逸だ。重さは約61gに抑えられており、日本国内でも場所を問わずに使える[注]。本体はアルマイト加工のアルミニウム製で、4基のブラシレスファンで駆動する。1回のバッテリー飛行時間は約3分と短いが、約10分でバッテリーを半分ほど充電できる(フル充電には約40分が必要)。

[注]重量200グラム未満の機体は「模型飛行機」と区分され、改正航空法の規制対象外。そのため、同法で禁止されている住宅密集地などでも利用できる。ただし、公園などで、法律とは別にマナーとして禁止しているところもある。

4.7型液晶のiPhone 7(左)と並べると、AirSelfie(右)の小ささが際立つ
AirSelfieの底面には、位置を測定するためのカメラやセンサーが搭載されている。電源スイッチも底面に用意する
ボディーはほぼフラットな形状で、厚さはわずか10.6mmとスリム。部品の取り付けや引き出しの必要はなく、この状態のまま飛行するのがすごい

AirSelfieとスマホはWi-Fiで接続する。アプリを起動したあと、AirSelfieを軽く上に投げるような動作をすると離陸し、AirSelfieの下に手のひらをかざすとそのまま着陸するなど、軽い機体のメリットを利用して離着陸を容易にしている。機体はスマホを傾けることによりコントロールするが、ある程度慣れないと思ったように制御するのは難しそうだ。

カメラは単焦点の500万画素で、焦点固定のパンフォーカスではなくオートフォーカスを搭載するとのこと。スマホからの指示で写真や動画が撮影でき、動画はフルHD(1080p/30fps)での記録に対応する。

前面に500万画素のカメラを搭載する。現時点では顔認識機能は搭載していないとのこと

付属のケースにすっぽりと収納できるのに驚き

標準パッケージに付属するスマホケースを使えば、AirSelfieを保護した状態で手軽に持ち運びながら充電できる。ただし、ケースはアップルのiPhone 6/6s/7用とサムスン電子のGalaxy S7 Edge用の2種類しか用意しておらず、それ以外のスマホはケースが使えない点に注意したい(アプリを入れればAirSelfie自体の利用は可能)。

AirSelfieの保護と充電を兼ねるスマホ用ケースが付属する。下部のスリットからAirSelfieを押し込むとしっかり固定され、普通にスマホを使っていても落ちない
AirSelfieを完全に収納したところ。かなり分厚くなるがAirSelfieが上下左右にまったくはみ出すことがなく、ドローンを収納しているとは思えない
背面から見たところ。カメラ部は穴が設けられているので、ケースを装着したままでスマホのカメラ機能が使える
AirSelfieの内部構造。比較的シンプルな作りといえる

自撮りを目的にした小型ドローンは「dobby」などがすでに製品化されているが、いずれも一般的なドローンを小型化したような形状をしており、ややかさばる。持ち運びの際にプロペラが曲がったり折れないように留意する必要もある。AirSelfieは、スマホのケースに収納して持ち運べるという工夫や見た目のスマートさから、自撮りドローンをより身近にする可能性がある。

評価の分かれ目となりそうなのがカメラの画質だ。昨今の格安スマホのインカメラよりも画素数の低い500万画素で、どれだけのクオリティーの写真が仕上がるのかが気になる。「3万円も出してトイカメラ並みの画質」では、「結局自撮り棒のほうが便利で高画質」ということになりかねない。

(日経トレンディネット 磯修)

[日経トレンディネット 2017年3月24日付の記事を再構成]

MONO TRENDY連載記事一覧