保護フィルム鉄球落下テスト 無傷だった安価な樹脂製
スマホアクセサリー市場で、平均単価の上昇が続くジャンルが液晶保護フィルム。PET素材などの安価な樹脂製から、ガラス製へのシフトが進んでいるためだ。「ゴリラガラス」(米コーニング製)や「ドラゴントレイルX」(旭硝子製)などのブランドガラスを使った商品が増え、いかにも「画面割れから守ってくれそう」なイメージから人気が高まっている。しかし実は、画面割れを回避したいだけなら、安価な樹脂製のほうが期待できる。
今回、売り場に並ぶ多数の商品に、スマホと同等の重さの鉄球を、腰の高さに近い1mから落とす試験を行った。結果はまちまちだったが、2000円前後が中心のガラス製の大半が2回以内で守るべきガラスとともに割れた一方、約1000円のPET製には5回目も無傷で耐え切る商品が目立った。
パッケージをよく見ると、樹脂製には「鉄球落下試験を実施」とうたうものが多いが、ガラス製には見当たらない。うたえるほどの試験結果を得られていない可能性がある。
ただ、樹脂製の難点は、タッチパネルの感触が元のガラスと変わってしまうこと。ガラス製を選びたいユーザーも多いだろう。ガラス製の中で、最も厚い0.4mmタイプは今回2製品とも1回の衝撃には耐えられた。1回までなら耐えられる可能性が高そうだ。
また、ガラスの厚みはタッチパネルの感度にも影響する。薄いガラスの方が使い勝手はよい。今回、一番薄い0.1mmの極薄ゴリラガラスを採用したエレコムの商品は5回の衝撃に耐えた。たまたまテストした個体が強運だったのかもしれないが、薄いから弱いとは言い切れない。破損する確率が下がるのであれば3000円台と高価だが、使い勝手を優先し、極薄商品を選ぶ手もある。
(日経トレンディ編集部)
[日経トレンディ2017年4月号の記事を再構成]
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