ミリタリー仕様のバックパック3選 過剰な機能も魅力

日経トレンディネット

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機能性に加えてデザイン性も高く、タウンユースとしても人気になっているアウトドアアイテム。その中でも、今シーズンはバックパックがファッションアイテムとして注目を浴びている。特にミリタリーテイストのバックパックはファッションのアクセントにもなるうえ、日常使いでは過剰ともいえる機能がギア好きには魅力的に映るようだ。

そこで今回はミリタリーテイストのバックパックのなかでも細部にこだわりのあるものを紹介する。

米軍特殊部隊と開発したシステムを採用したSPEARシリーズが復刻

◎グレゴリー「リーコンパック」

1977年にウェイン・グレゴリー氏が創業したバックパックブランドがグレゴリーだ。バックパックではフィッティングを何よりも重要視し、常識にとらわれないアイデアや人間工学に基づいたデザインを導入。最上級にこだわった品質にするべく、バッグの開発に情熱を惜しみなく注ぎ込んできた。

今や本格的なアウトドアユーザーだけでなくファッションシーンでも人気になっているが、実は軍事用に開発された商品も存在する。

1990年代、同ブランドは米軍の特殊部隊と共同でバックパック「SPEARモジュラーパックシステム」を開発。そのコンセプトは民間用にもフィードバックされ、2008~2012年の間、「SPEAR」シリーズとして一般販売された。

今回紹介するのは2012年に惜しまれながら姿を消したSPEARシリーズの復刻モデルであり、シリーズを代表するフラッグシップモデルであった「リーコンパック」だ。

グレゴリー「リーコンパック」(税込み2万5920円)

当時のディテールはそのままに復活したリーコンパックは、メインコンパートメントに水分補給用パックなどを入れるハイドレーションスリーブ、サブコンパートメントにはジッパー付きポケットを装備。またフロントポケットには小物を整理しやすいオーガナイザースリーブも備え、さまざまなアイテムを効率良く収納できるようになっている。

カラーバリエーションも魅力で、バリスティックナイロンを使用したブラック、コーデュラナイロンを使用したコヨーテ、迷彩柄のなかでもレアなブリティッシュカムと、ミリタリーアイテムとしても、ファッションアイテムとしても訴求する3色を用意している。

グレゴリーのSPEARファンとしては、シリーズ専用のロゴカラーやラベルが付くなど、付加価値の高さもうれしいところだ。

Y字ジップがアイコン。ミリタリーパックの大本命

◎ミステリーランチ「3DAY ASSAULT」

ミステリーランチ「3DAY ASSAULT」(税込み8万6400円)

さまざまなニーズにデザインで応えることをブランドミッションとして、2000年に米国モンタナ州を拠点に創業したブランドがミステリーランチ。ミリタリーや森林消防隊、山岳ガイドなど世界で最も厳しいカスタマーが過酷な現場で使えるバックパックを中心に作り続けている本格派だ。実際、米軍の特殊部隊でも使用され、究極のバックパックと称賛される技術力を持つ。

この「3DAY ASSAULT」もその一つだ。バックパックの基本機能である運搬能力はもちろん、背負い心地、耐久性などユーザーが必要としている機能を徹底的に追求したという。

ブランドのアイコンでもあるY字ジッパーが大きく走る前面のデザインが特徴的で、これはもちろん荷物の出し入れがすばやくできるようになるなど機能性を高めるのにも役立っている。メインの素材は生地重量に対して堅牢で耐久性が高いコーデュラナイロンを採用。生地表面にはDWR(耐久はっ水)加工がしてあるので耐水性が高く、裏面にはポリウレタン(PU)コーティングを施して紫外線への耐性にも配慮している。本体容量は街中でも使いやすい33リットル。内部は、小物の収納に便利なポケットやアタッチメントが多く設けられている。ウエストベルトが不要なときにはパック側面にスッキリと収納ができ、邪魔にならない。

前面にはブランドのアイコンでもあるY字ジッパーが大きく走る。ファスナーを開けるとバッグ前面が3方向に開くので、スムーズに荷物の出し入れができる
ユーザーそれぞれに最適なフィット感をもたらす「フューチュラヨークシステム」を採用

本体とショルダーハーネスがそれぞれ独立した構造で、体型を選ばずすばやくフィットする「フューチュラヨークシステム」を搭載しておりサッと背負って動き出せる。

ボトム部分は二重生地になっていて、荷物を詰めたときでも摩擦に強いのもポイント。フレームシートアジャスターなどの構造部分からジッパー、グロメット(ハトメ)、バックルに至るまで、同容量の一般的なバックパックに比べて圧倒的にパーツが多い。それゆえに製造工程も複雑で、手間がかかっているという。

現場向けに作られたバックパックだけに日常では使いきれない機能も多いが、案外デジタル機器を整理して持ち運ぶのにも適しているのではないかと思う。

3日間の作戦行動に必要な荷物が収納できるミリタリーパック“A-3”

◎バレット「UTILITY A-3 PACK」

バレット「UTILITY A-3 PACK」(税込み2万5704円)

ミリタリーパック「A-3 PACK」は、荷物の増減に伴うシルエットの調整幅がかなり広いのが特徴。各国の特殊部隊などに採用されている定番のモデルだ。A-3の語源は「Assault 3Day」で、その名が示す通り3日間の作戦行動に必要な荷物が収納できるよう設計されている。定番の“最強デザイン”として、アウトドアやファッション業界で人気だ。

この「UTILITY A-3 PACK」は、米軍の代表的なアサルトバッグでもあるA-3をタウンユースに日本のバッグブランドであるバレットがリデザインしたものだ。通常のバックパックに配されているストックホルダーやハイドレーションホール、パルステープなど、タウンユースで需要の低いパーツは排除。両サイドに大きなポケットを追加したり、背面とショルダー裏を3Dメッシュ仕様に変更したりするなど、よりシンプルで普段使いにおける利便性が高いデザインになっている。ただしA-3の持ち味である収容力は損なわないように配慮した。

カラーバリエーションも人気の理由だ。

サイズは49×36×22cm

(ライター 中條彰俊、中澤範龍)

[日経トレンディネット 2017年3月17日付の記事を再構成]

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