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新しい部下は心が折れやすい? 3つのタイプを把握せよ

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

入社後しばらくして本配属になった新卒の部下が、うつ病を発症し、休職になった。真面目で周囲への気遣いもできる優秀な部下で、新しい仕事を任せた矢先だっただけに残念でならない。自分や周囲の期待が、プレッシャーになったのだろうか――こんな事態を避けるには、新しく迎える部下や後輩とのコミュニケーションでどんなことに気を付ければいいのでしょうか。帝京平成大学現代ライフ学部教授の渡部卓さんに伺いました。

◇   ◇    ◇    ◇

大手広告代理店の新入社員の自死が労災と認定されたことが、大きな話題となりました。詳しい事情や事実関係はわかりませんが、深夜や休日に及ぶ慢性的な長時間労働が要因となったほか、上司によるパワハラ的な言動などがあったとも伝えられています。

これはあくまで私感ですが、管理職が、部下の労務管理の徹底はもちろんのこと、社内教育や管理職向けのコーチングなどにより、部下の心情や体調に注意を向ける重要性を認識していれば、いざ不調に陥ったときにも早期に適切な働きかけができ、こうした悲劇は防げたのではないかと思えます(なお、以下は報道された事例とは一切関係のない、架空の事例を想定しての考察であることをあらかじめご了承ください)。

部下や自分の性格はどのタイプ?

部下をマネジメントするうえでは、性格の傾向を把握しておくことも大切です。その中でも、特に知っておきたいのが、部下がどんなことにストレスを感じやすいか、どんなことで心が折れやすいか、ということです。私はこれまでの企業研修やカウセンリング、コーチングなどの経験から、そうした心が折れやすい性格や気質の傾向を、3つのタイプに分けて考えてきました。それぞれの主な特徴は次の通りです。

【心が折れやすい3つの性格のタイプ】

(1)メランコリー気質タイプ

[長所]

・協調性が高く、周囲への気遣いもできる

・真面目でルールやマニュアルを遵守する

・安定した環境があれば、チームの中で力を発揮できる

[短所]

・頑固な一面があり、気晴らしが不得意

・変化、失敗、挫折に弱く、臨機応変な対応が苦手

・自分を抑えてしまうため、不安やストレスをためこみがち

(2)執着気質タイプ

[長所]

・粘り強く、責任感が強い

・熱血漢で、頼りがいがある

・高い目標に向かって努力できる

[短所]

・あいまいさを嫌い、結果に執着しすぎる

・結論を急ぐ、せっかちになりやすい

・自分を追い込み、「燃え尽きる」ことがある

・自身の心身の不調や過労を認めようとしない

(3)自己愛・依存タイプ

[長所]

・マニュアルや指示には説明がともなえば従う

・自尊心が満たされると、意欲をみせる

・「自分らしさ」「自分磨き」を大切にする

[短所]

・失敗や目標未達では自責より他責の傾向がみられる

・自己評価が高くなりがち

・依存心が強く、切磋琢磨を避けたがる

・理想と現実のギャップから心が折れやすい

メランコリー気質タイプの人は、昇進もストレスに

記事の冒頭で例として挙げた、うつ病を発症して休職した新卒の部下のような人は、メランコリー気質タイプだといえるでしょう。このタイプは真面目で善良な人が多く、協調性も高い。日本人の過半数はこのタイプに当てはまると考えられ、国民的な特性ともいえます。

ルールやマニュアルを尊重する傾向があり、安定した環境があれば、チームのメンバーと協力しあって力を発揮するタイプです。目標や計画を立てて、それに向かって地道にコツコツと努力を重ねることも得意です。

一方、ルールやマニュアルなど"決まったレール"を外れると、不安にさいなまれてしまいます。安定しない状況や変化に弱いのです。突発的な出来事やミスなどに臨機応変に対応するのも苦手で、そうした状況に強いプレッシャーを抱きます。例えば、職場の異動や役割の変化なども、メランコリー気質タイプの人にとってはストレスとなります。それがたとえ、昇進や抜てきといった良い変化であってもです。

そうした良くも悪くも変化が起こった当初は、真面目な性格からなんとか対応しよう、期待に応えようと必死になるため、周囲からは「頑張っているな」と見られることも多いもの。しかし、3カ月もたつ頃には、張りつめた糸が切れるような状態になることもあるので注意が必要です。季節の変わり目などにも、心身の不調を来すことがあります。

メランコリー気質タイプの人は、何かしらの変化が起こったときに、注意深く見守り、ストレスやプレッシャーを和らげるようなケアをするといいでしょう。また、仕事や人生には突発的な出来事がつきもので、さまざまな変化を柔軟に受けとめていけるように促すことも大切です。

執着気質タイプの人は燃え尽き症候群に注意

執着気質タイプの人は、粘り強くて、負けず嫌い。責任感が強く、熱血漢で頼りがいがあります。高い目標やノルマを設定しても、結果が出るまであきらめずにやり通します。

ただ、結果に執着しすぎて、自分自身に過剰なプレッシャーをかけてしまい、気づかぬうちに心身に疲労やストレスが蓄積していきます。その結果、「バーンアウト(燃え尽き症候群)」になる恐れもあります。そうした状態に陥っても認めようとせず、さらに自分を追い込んでしまいやすいのも、執着気質タイプの特徴です。

執着気質タイプの人は、努力の成果が認められないとき、評価に失望したとき、努力しても思うような結果が出せないときに、心が折れやすくなります。ですから、部下が成果を上げたときには、ねぎらいの言葉をかけてあげてください。また、結果だけでなく、そのプロセスでの努力にも目を向け、評価するといいでしょう。執着気質タイプの人は、目標に向かって突っ走る傾向があるので、そんな様子が見られたときは、適切な休息と睡眠を取るよう促すことも大切です。

若手には「自己愛・依存タイプ」が多い

自己愛・依存タイプの人は、いわゆる「ゆとり世代」と呼ばれる人たちに多い傾向があります。過保護、過干渉の家庭や教育環境で育ってきた世代に多いといえるかもしれません。

職場では"指示待ち"の傾向がありますが、自分に関心が寄せられている、尊重されていると感じられると、自尊心が満たされ、素直に仕事に取り組むでしょう。一方、つまずくことがあると、他者に責任を転嫁しがちです。自分が間違って理解していた、経験や能力が足りなかったといった思考にはなりにくく、正当化したがるのです。

自己愛・依存タイプの人は「自分らしさ」に強いこだわりがあり、個性や自分磨きを大切にします。それがスキルアップにつながることがある一方で、自分のやりたい仕事や関心のある仕事だけを望む傾向もあります。しかし、実際にはその希望が叶うとは限らず、理想と現実のギャップから心が折れやすくなります。

自己愛・依存タイプとのコミュニケーションで最も大切なのは、自尊心を満たすように働きかけることです。このタイプの人たちは、自己愛や依存心が強い一方で、自己肯定感が低い傾向があります。そこに上司に認めてもらえない、関心を持ってもらえないと感じると、動揺したり、他責的な言動を取ったりすることもあります。そうした状況になっても、上司は部下の自尊心を傷つけないように傾聴に徹すると、次第に心を開いてくれるでしょう。

【まとめ】

・部下の折れやすい性格や気質のタイプを把握しておく

・真面目で臨機応変な対応が苦手な「メランコリー気質タイプ」は、変化が起きたときにケアを

・結果にこだわりすぎる「執着気質タイプ」は、燃え尽きないよう、適度な休息と睡眠を取るよう促す

・自己愛や依存心が強い「自己愛・依存タイプ」は、自尊心を満たすようなコミュケーションを

渡部卓
 帝京平成大学現代ライフ学部教授、ライフバランスマネジメント研究所代表、産業カウンセラー、エグゼクティブ・コーチ。1979年早稲田大学卒業。米コーネル大学で人事組織論を学び、米ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院でMBAを取得。複数の企業勤務を経て、2003年会社設立。職場のメンタルヘルス対策、ワークライフコーチングの第一人者として活動する。著書に「折れない心をつくる シンプルな習慣」(日本経済新聞社)など。

(ライター 田村 知子)

[日経Gooday 2016年10月21日付記事を再構成]

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