ノンフライ唐揚げの調理にかかる時間は約16分。多くの量を調理できるが、その分、庫内が広いため、どうしても時間はかかる。また、途中で裏返す手順も入る。ただし、この裏返す工程により、底面のべたつきが軽減され、また、上面だけが焦げるといったことが防げるのだ。若干手間は掛かるが、おいしくできる。
日常はトースターとして利用し、さらにときにはノンフライ調理も楽しめる。そんなマルチな使い方ができるのが利点だ。
○ 庫内が広いので、たくさん作れる
× 裏返す手間がかかる
× 調理に掛かる時間は16分とちょっと長め
スチームオーブンレンジでノンフライ調理「ヘルシオ」
ノンフライ調理は、フィリップスのノンフライヤーの登場でブームに火がついた。しかしそれ以前から、スチームオーブンレンジを使えばノンフライ調理は可能だった。
最初に過熱水蒸気調理を家庭に持ち込んだ、シャープのウォーターオーブン「ヘルシオ」では、過熱水蒸気を使って食材が含む油分で揚げ物ができる。
スチームオーブンレンジでノンフライ調理を行うメリットは、一度に作れる量が多いという点。大きめの鶏モモ肉2枚分なら、一度でノンフライ唐揚げが作れる。トンカツでも4枚同時に焼き揚げられる。家族の夕飯のメインディッシュをまとめて作るのであれば、スチームオーブンレンジが適している。
欠点は庫内サイズが大きいため、時間がかかる点。過熱水蒸気で庫内を充満させる必要があるため、調理にかかる時間は約14分。冷凍の状態(味付け済み)からでも調理できるが、その場合は最大22分ほどかかる。
30リットルクラスのスチームオーブンレンジなので、本体サイズは最も大きく、ノンフライ調理だけのために購入するには価格も高い。しかし、調理機能は充実している。さらに、食材の量、温度などを自動で最適な状態にして調理する「まかせて調理」機能を備えているため、誰でも簡単にノンフライ調理ができるという点も評価したい。
○ 量を気にすることなくワンボタンで調理可能
× 設置スペースが大きく、本体価格も高い
× ノンフライのためだけに買うのはオーバースペック
どのノンフライ家電がおすすめ?
今回、3つのノンフライヤー家電を紹介した。では、それぞれどのような人におすすめなのだろうか。
調理時間を優先するなら「ノンフライヤープラス」:短時間で調理したい人には、加熱が強いノンフライヤーをおすすめしたい。食材を用意している間に2~3分予熱しておけば、唐揚げが8分で完成する(高温200℃の場合)。食材をひっくり返す手間も不要だ。
設置場所が限られていたら「ハイブリッドオーブントースター」:専用機を置くのはスペース的に難しいという人には、トースターとしても使える「ハイブリッドオーブントースター」がおすすめ。庫内サイズが広いため、一度に調理できる量が多いのも魅力。
多機能を重視するなら「ヘルシオ」:これ一台でいろいろ調理したいという人には「ヘルシオ」が向く。オーブン調理からレンジ、そしてノンフライと、これ一台で様々なレシピが調理できる。一度に作れる量が多いため、家族で食べる夕飯のメインディッシュをまとめて作ることができる。
(デジタル&家電ライター コヤマタカヒロ/編集協力 井上真花=マイカ)