タイガーマスクW、オカダとの激闘で「正体」が覚醒

試合は30分1本勝負。10分、20分と経過し、大半の観客が時間切れ引き分けを予想し始めた25分すぎ、タイガーマスクWのフライング・ボディー・アタックを捕まえたオカダが体勢を直して高角度のジャーマン・スープレックス・ホールドでダメージを与え、最後はレインメーカーを決めて勝利の雄叫びを上げた。27分3秒、プロレス史に残る激闘だった。

オカダ・カズチカのジャーマン・スープレックス・ホールドが決まる。身長が高いので、受けたタイガーマスクWのダメージは大きい
オカダ・カズチカの「レインメーカー」が決まり、タイガーマスクWから3カウントを奪った

終了後、健闘をたたえて握手を求めたオカダに対し、タイガーマスクWは拒否。セコンドの肩を借りて引き上げ、マスクを手で覆い悔しさをあらわにするタイガーマスクWの姿が印象的だった。テレビアニメのヒーローというよりも、プロレスラーとしての本能がそうさせたのだろう。

激闘の末、敗れたタイガーマスクWを見下ろすオカダ・カズチカ。この後、握手を求めるもタイガーマスクWが拒否
若手選手の肩を借りて引き揚げるタイガーマスクW。マスクに手をかけ、悔しさがにじみ出る

オカダと互角の闘いを見せたタイガーマスクWだけに、今後の動向からますます目が離せなくなってきた。シリーズへの参戦、IWGPヘビー級王座を懸けたオカダとの闘い、人気絶頂の内藤哲也が保持するIWGPインターコンチネンタル王座への挑戦なども視野に入ってくるだろう。体格的には体重100キログラム未満のジュニア・ヘビー級に近いので、セコンドについた4代目タイガーマスクとのタッグでIWGPジュニアヘビー級タッグ王座に挑んでも面白そうだ。

佐山サトルが扮した初代タイガーマスクは新日本プロレスで活躍した2年余りの間に、シングルマッチではたった1回しか負けていない。それも最大のライバル、ダイナマイト・キッドとの対戦で反則負けになっただけである。

タイガーマスクWはシングルマッチ3試合目にして、3カウントでの初黒星を喫した。とはいえ、トップレスラー、オカダとの闘いで実力を証明しただけに、ファンに夢と希望を与えた敗戦といえるかもしれない。テレビアニメの枠にとどまらず、オカダら真のライバルとしのぎを削ってこそ光り輝くプロレスラーなのだろう。

(コンテンツ編集部 苅谷直政)

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