月桂樹白湯で血流促進 むくみ、コリ、便秘が解消

日経ヘルス

(写真:鈴木正美)
(写真:鈴木正美)
日経ヘルス

便秘や冷えが解消してダイエット効果も期待できると、「日経ヘルス」でも人気の「白湯」。今回のお薦めは、血流改善を促す作用のある月桂樹(ローリエ)の白湯。「蒸らす」ことで、スーッとした香りを放つのが特徴だ。

教えてくれた看護師の市野さおりさんは、「運動不足に加えて不規則な生活で血流が滞りがちな、ストレスから解放されにくい現代女性にピッタリ」と話す。

月桂樹白湯は体を温め、血流を促す

月桂樹の葉には、シネオールやリナロールなど血流を促す抗酸化成分やリラックスを促す香りの成分が含まれる。ハーブやスパイスの有効成分と温度感知センサーのかかわりに詳しい自然科学研究機構岡崎統合バイオサイエンスセンターの富永真琴教授は、「月桂樹に含まれるオイゲノールという、甘い香りと苦味が特徴の成分は、温度刺激を感知する受容体TRPチャネルを活性化する。刺激を受けて血管が拡張すると、皮膚温が上がる」と説明する。その過程で、体の深部から皮膚、手足の末端まで血液が運ばれやすくなるというわけだ。

ほかにも、「月桂樹白湯を飲んでうつっぽい症状が緩和された、夜間頻尿がおさまったという人もいる。香りごと白湯を楽しむのがお薦め」(市野さん)。

[作り方]
1.耐熱カップに、ハサミで切り込みを入れた月桂樹(乾燥)の葉を入れ、200mlの白湯を注ぐ。
2.フタをして5~10分蒸らす。※葉は食べないで捨てる。

[Point]月桂樹の葉は、スパイスとして使う乾燥したものを使う。お湯を注ぐ前に、葉の周囲に沿って1~2cmを目安にハサミで切り込みを入れよう。

お湯を注ぐ前にハサミで葉に切り込みを入れよう

温め&血流促進効果アップ! アレンジ月桂樹白湯】

血流を促し、リラックス効果が期待できる月桂樹白湯。より効果を高めたいなら、身近なスパイスを加えてみよう。

月桂樹と同様、体の温度を上げる作用が確認されているスパイスには、クローブや黒コショウ、ジンジャーがある。これらを加えれば、体がより温まり、血流も良くなる効果が期待できる。

また、代謝を促すスパイスを月桂樹白湯に加えれば、ダイエットにも役立つ白湯になる。「私も月桂樹と黒コショウの組み合わせをよく飲みます。ダイエットしたい人や、胃腸虚弱な人にも向きます」(市野さん)

スパイスは、効果の異なる数種類を組み合わせてもいい。ただし、刺激が強いものもある。胃が弱い人は少量(ひとつまみ)から始めてみよう。

温め&脂肪燃焼効果がアップ 黒コショウ入り月桂樹白湯

黒コショウ入り月桂樹白湯

[材料&作り方]月桂樹の葉に切り込みを入れる。耐熱カップに月桂樹と黒コショウ粉末、2~3振り(粗びき3~6粒)を入れ、白湯150~200mlを注ぎ、蒸らす。

月桂樹白湯のスッとした後味にピリッとした刺激が加わり、食事にもピッタリ。「おなかが張ったり、腸の動きが悪いなと感じたりするときにもお薦め。ガッツリ温まります」(市野さん)

甘くてスッとするリラックス白湯 シナモン入り月桂樹白湯

シナモン入り月桂樹白湯

[材料&作り方]耐熱カップに切り込みを入れた月桂樹を入れ、白湯150~200mlを注ぐ。蓋をして5~10分蒸らしたら、シナモンスティック1本(粉末なら小さじ1)を加え、混ぜる。

漢方では桂皮(ケイヒ)と呼ばれるシナモンには、末梢血管の拡張作用があり、手足の血流を改善して冷えや凝りを緩和するほか、整腸作用もある。量は好みで調整してOK。

効果をじっくり感じたいなら ホット月桂樹ミルク

ホット月桂樹ミルク

[材料&作り方]切り込みを入れた月桂樹の葉を耐熱カップに入れ、温めた牛乳150~200mlを注ぐ。蓋をして、5~10分蒸す。豆乳やアーモンドミルクでも可。

「月桂樹の葉に含まれる成分は主に油溶性成分」(富永教授)なので、油を含む牛乳ではより高濃度で多量の抽出が期待できそうだ。「白湯よりもゆっくり効果を発揮するので、胃腸の弱い方、冷えの強い方にお薦めです」(市野さん)

自宅にあるスパイスでOK 月桂樹白湯に加えたいスパイス図鑑】

月桂樹白湯にプラスすると、さらに効果を高めるスパイスを紹介。ブレンドすることで、味の変化も楽しめる。

香りや辛み、苦み成分を含むスパイスには、温度感知センサーを刺激して、血流を促すもののほか、代謝を高めて、ダイエットに役立つものも。「日によって好きな香りも違ってくるので、季節や体調の変化に合わせてブレンドを変えるのもお薦め」(市野さん)

代謝アップでダイエットにもいい 黒コショウ

黒コショウ

インド南西部が原産。熱産生を促し、代謝アップに働く。血流を良くし、胃腸を温める辛み成分のピペリンやシャビシンを含む。漢方でも温め効果が高く、冷えを取る働きがある生薬として使われる。1杯に粗びきなら3~5粒、粉末なら2~3振り。胃が弱い人は少量から試そう。

[効能]ピペリンが熱産生を促して、代謝をアップし、脂肪燃焼作用も。血管を拡張し、皮膚温度を上げる。

血流を促し、香りでリラックス シナモン

シナモン

熱帯に生息するクスノキ科の樹皮。血流を促進、体を温める甘い香り成分シンナムアルデヒドを含む。リラックス作用が期待でき、脂肪燃焼も促す。漢方では抗炎症や発汗作用があるとして生薬として利用されている。1杯に粉末なら小さじ1、スティックなら1本。

[効能]シンナムアルデヒドが血流を促す。エネルギー消費を高め脂肪を燃焼、甘い香りでリラックス作用も。

強い抗酸化作用と温め効果 クローブ

クローブ

インドネシア周辺が原産のフトモモ科で開花直前のつぼみを乾燥させたもの。苦み成分のオイゲノールとポリフェノールを含む。オイゲノールは温度受容体を活性化し、血流をスムーズにして体を温める。アロマオイルには抗菌作用や健胃作用なども。1杯に粉末を2~3振り。

[効能]ポリフェノールを多く含み、活性酸素を消去する力が強い。血流を改善、体全体を温める。

胃腸の働きを整え、代謝を促進 クミン

クミン

地中海沿岸が原産のセリ科。カレーに欠かせないスパイスで、市野さんのイチオシ。抗酸化成分クミンアルデヒドが胃腸の調子を整えるほか、代謝アップも期待できる。「温度受容体のTRPチャネルを活性化すると考えられる」(富永教授)。1杯に粉末を3~5振り。

[効能]胃腸の調子を整える。カレーに不可欠、消化を促進。代謝を促してダイエットに働く。

ショウガオールとジンゲロールが体を温める ジンジャー

ジンジャー

熱帯アジア・インドが原産のショウガを粉末にしたもの。辛み成分のジンゲロールは末梢の血管を広げて血流を促す。ショウガオールにも同様の作用に加えて、褐色脂肪細胞を活性化する作用が報告されている。1杯に3振り。クミンと組み合わせてもいい。

[効能]末梢の血管を広げて血流を改善、体幹を温め冷えに効く。熱産生を促進、代謝を高める。

市野さおりさん
セラピスト。コンフィアンサ せき鍼灸院(東京都新宿区)。看護師として整形外科、集中治療室、腫瘍外来の臨床を経て統合医療ナースとして幅広く活動。漢方や薬膳にも詳しい。著書に『カラダの不調を整えるスパイス白湯』(宝島社)。

(日経ヘルス 熊介子、ライター 松岡真理、写真 鈴木正美、スタイリング タカハシユキ)

[日経ヘルス 2017年3月号の記事を再構成]

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