「長生き」のギネス記録は何歳?
この記事では、今知っておきたい健康や医療のネタをQ&A形式で紹介します。ぜひ、今日からのセルフケアにお役立てください。
(1)131歳
(2)122歳
(3)115歳
(4)110歳
正解は、(2)122歳 です。
1997年にフランス人女性のジャンヌ・カルマンさんが122歳で亡くなりました。これが現在公式に認められている「長生き」の世界記録になります。
100歳以上生きる人は6万5692人に
現在も人間の寿命はどんどん延びています。日本でも100歳以上生きる人は、2016年には6万5692人に達しました。1990年代前半は4000人程度だったので、四半世紀ほどの間に約16倍も増えているのです。
では、人間は何歳まで生きられるのでしょうか? 多くの人が気になるところでしょう。東京大学分子細胞生物学研究所教授の小林武彦さんは、「人間が何歳まで生きられるのか、諸説ありますが正直言って分かりません。長寿に関わる因子がすべて分かっていないので計算は難しいです」と話します。
「120歳まで生きられる」という説もあるが、小林さんは「120歳まで生きられるという説の最大の根拠は、"実際に生きた人がいるから"ということに過ぎないのです」と話します。つまり、「120歳まで生きられる」というのはあくまで結果論であり、理論的に導かれた数字ではないのです。
100歳と110歳の間には大きな壁がある
とはいえ、統計データからは、この辺りに人間の生物的限界があるのも確からしいということも分かってきました。「現在、100歳以上の人は日本だけでも6万人を超えているのに、110歳以上の人となると全世界で100人もいないのです」と小林さん。100歳と110歳の間には想像以上に大きな壁があるわけです。120歳となると、世界史上公式に認められたのはカルマンさんしかいません。
2016年の10月には、科学雑誌ネイチャーに「最高齢記録は1990年代以降伸びていない」という論文が掲載されました。ここでは、カルマンさん以外での長寿の記録が、概ね115歳あたりにとどまっていることから、「最長寿命は115歳ぐらいが限界だろう」としています。
◇参考文献:Nature「Evidence for a limit to human lifespan」
(日経Gooday編集部)
[日経Gooday 2017年2月20日付記事を再構成]
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