ゴルフと「伝える」ことの共通点
ジャパネットたかた前社長 高田明氏(16)
通信販売大手ジャパネットたかた。前社長の高田明氏はテレビ通販王国を一代で築き、お茶の間の人気者ともなりました。朝から晩までテレビカメラの前に立ち続け、「伝える」ということを追究してきた高田氏。引退してからは、「真剣」にゴルフに取り組んでいます。そのなかで、「スポーツも『伝え方』『伝わり方』の問題が関わっている」ことが分かってきたといいます。
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今日は趣向を変えて最近の私のプライベートのお話を1つしましょう。
引退してから真剣に取り組んでいるのがゴルフです。私、ものすごくゴルフが下手なんです。練習を始める前は135~140というレベルでした。67歳になって会社の経営からも退き、プライベートで何か目標を持とうと、ゴルフでの「スコア90切り」を宣言したんです。今の実力は内緒ですが(笑)、95まではどうにかいけそうだなと勝手に周囲に言っています。もっとも私の中で95が見えているだけです。そういう話をしていると妻からは「まずは100を切ってから言ってね」と言われています。でも多分、熱心に練習してコースに出れば100を切れるぐらいまでにはなるかな?
練習するわけでもなく、もっぱら教本だけ
宣言した直後はゴルフの打ち放しで練習するわけでもなく、ゴルフインストラクターにも習っていませんでした。全く教わらないし、全く練習に行かずもっぱらゴルフの教本だけ読んで90を切ろうと思っていたんです。しかしそれは難しいと分かったから今はグリーン(ゴルフコース)に少しは出ています。ゴルフを習っている人から怒られるような話ですが、真剣です。
何冊も本を読んでいるうちに少しずつ理論が分かってきました。だけど頭で分かっても体が追いつきませんから、体を精神に連動させていかなければいけない。私のスイングは欠点だらけです。ドライバーを構えたら、足の幅が定まり、腰の曲げる角度も決まる。この足幅の中で体を動かさなければいけない。腕も後ろに振り上げた時に、伸ばしておかなければいけない。ゴルフクラブを振り下ろす時の足の体重移動とか、ゴルフボールはどの位置に置かなければいけないとか、全部理論的に解明されているのです。