土岐麻子の「旅嫌い」救った、小さな白いスーツケース

滞在時間の短いホテルで居心地のいい空間をつくるために

ツアーやプロモーションでは、同じホテルに何日も滞在することは、まずありません。それにホテルにチェックインするのは、仕事が全てが終わってからなので、夜遅くになってしまいます。翌朝にはチェックアウトするから、ホテルの滞在時間はとても短いんです。

だから、部屋に入って短時間で自分の居心地の良い空間をつくることは、翌日のためにもとても重要。今では、ホテルの部屋に入ったらすぐにスーツケースを開けて、化粧品ポーチを兼ねている取り外し式の中仕切りを外してバスルームにつるし、翌日着る洋服をハンガーにかけ、替えの靴を出す。たったこれだけ(笑)。

内装片側の仕切りにはハンガーがついており、外せばそのままクローゼットにつるすことができる

私なりの旅先ルーティンにのっとって、システマチックにやれば、あっという間に自分の空間になるので、煩わしさもありません。やることがシンプルになると、慌てることがなくなり、その分、部屋でコンサートの準備をしたり、のんびりしたりする時間が持てるようになりました。おかげでストレスもぐっと減りました。

荷物を軽くすると、頭の中も整理される

得意げに旅行グッズを紹介しておきながらなんですが、数年前までは旅は嫌いでした(笑)。荷物を詰めたり、旅先でどう過ごせばいいかプランを立てたりするのが面倒で、プロモーションやツアーで地方に行くことも苦痛でしたね。とにかく心配性で、少しでも生活が変わると不安を感じてしまうんです。

でも、行ってしまえば意外となんとかなる。たとえ何かを忘れても、驚くほど辺境の地でもない限り、その場で調達できますからね。そんな経験を少しずつ繰り返すことで、少しずつ”免疫”がついたのかな。

それに、あるとき気づいたんです。旅先に限らず、机の上や部屋の中にモノが“とっちらかっている”ときは、頭の中もそうなってることが多いなって。持ち物を軽くしてスッキリさせることで、旅先での心配事も減っていくし、自分の頭の中も整理される。一石二鳥だなと思いました。

「本当に自分に必要か」と熟考してからパッケージするようになると、自分に合うモノもおのずと見えてくるようになります。以前は化粧品やヘアケア用品もごそっとひとそろえ(笑)、美顔器など、かさばって重たいものもすべて持って行ったのですが、今、持っていくのはいつも使っているクリームとドライヤーだけ(笑)。それさえあれば、旅先のお手入れは十分だとわかったんです。

「本当に必要かと熟考してからパッケージするようになると、自分に合うモノもおのずと見えてくる」と土岐さん。中央にある「ひよこ大辞典」と書かれたケースは土岐さんのツアーグッズ
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