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おにぎりに欠かせないのり 外国人には奇妙な食べ物?

おにぎり・おむすび(8)

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NIKKEI STYLE

のりというのは世界的にみると奇妙な食べ物である。最近はすしの普及にともなってあっちこっちの国で食べられるようになったが…。

ご意見 私にとっておにぎりの構成部品のうちのりは欠かせない存在です。ところが外国人はのりが苦手らしく、大学時代の友人であるインドネシア人留学生はのり後巻きタイプのおにぎりを買うとのりだけはがしていつも私に恵んでくれました。
 彼女にとって日本人はのりだけでも食べる奇妙な人種と映ったようで、後にも何度かからかわれました(文旦うまいさん)

ずっと昔、ニューヨークに出張に行った折、いや私がですが、私もニューヨークに出張に行くような時代があったのですが、デリでのり巻きを見つけて一も二もなく買い込んだ。そしてホテルの部屋で食べてみると酢飯ではなく普通のご飯で、しかもごま油の味がしたので「ぐやじー、作り方間違えているー」と思ったのだった。いま考えると韓国の「キムパプ」だった。

デスク想像 野瀬@NY――、うーん似合わない!

ご意見 我が家で運動会のために作った、酢飯に焼き鮭とシソとゴマを混ぜて握ったおにぎりなんですが、酢飯でもおにぎりっていってもいいんでしょうか。握りずしとは違うし(にゃんちゃん)

これは難しい問題である。難問である。うーん。どっちだろう。50代半ばの人生の時間をこのような問題に費やしている自分がいとおしい。

我が家の冷蔵庫にもこれがある。現地に行った人に買ってきてもらった。

ご意見(左上の)写真は京都で食べた「おにぎりとラーメンのセット」と、(右上は)福井で見つけた「おむすび三種」。米は福井産コシヒカリ、具は左から上庄の里芋・甘えびの天ぷらと青じそ・越前の鯖へしこです。どれもほんに美味しました。
 特に「鯖へしこのおにぎり」は最高(豊下製菓の豊下さん)

へしこをちょっと焼いてご飯にのせたお茶漬けは酒の後によい。非常によい。

ベティー隊員 私もへしこを食べましたが、そのおいしさにキャーッて言いました。

現地には鯖サンドがある。へしこリゾットがある。幻の駅弁「焼き鯖そぼろ寿司弁当」もある。

ご意見 私の小さいころ(昭和42-47年)、おにぎりと言えば、全面をのりで覆ったまん丸い野球のボール大おにぎりしか知りませんでした。
 茶碗に軽くご飯をよそった後、真ん中に梅干しやたらこ、筋子を置き、これを4分の1切りくらいののりの上にのせ軽く握った後、さらにご飯をもう一杯軽くかぶせ、上からまたのりをのせ、丸く握るというものでした。
 のりが被さっていないところには、さらにのりをちぎってのせ、絶対に白いご飯が見えないようにする念の入れ方です。昔はこれを新聞紙に包んで遠足やら運動会に行きました。
 おにぎりは全面のりで覆う。おにぎり自体を新聞紙で包む。これが新潟のおにぎりの特徴では?(新潟 おんち君)

のりへの執念?

温めるか温めないか。

ご意見 無性に気になって思わずコンビニに出かけ、おにぎりを買ってきてしまいました。
「赤飯おにぎり」もこれまで意識したことなかったですがちゃんとありました。妙な都市伝説があったもんですね。その包みには「温めるとさらにおいしく召し上がれます」だったかな、そんな文章が赤字で印刷されていました。
 で、私が買ったのは「塩むすび2個入」。焼さけ切身、きゃらぶき付きとなってます。で、こちらは「温めずお召し上がりください。」と書いてありますよ。パッケージが紙だからかなぁ~。なんでかなぁ~。写真添付してみます(栗猫さん)

塩むすびを温めてはいけない理由ってなんだろう。私は温めないけど。

で、このメール。元コンビニ経営者の告白。

ご意見 私は大手コンビニを経営していました。開店前の教育で「おにぎりは温めますか? お弁当も温めますか?と聞いてください」と言われました。マニュアルです! で、コンビニが全国出店していったのが大きな原因だと思います(お名前ありません)

どこの何というコンビニかわからないが、やはりマニュアルだったのだ。前回、私が想像したような会議が開かれていたのだ。わーお。

デスク想像 「私服」も本当にいたのかなぁ?

本題から外れて「ささげ」のことを少し。

ご意見  今年2月、築地場外市場の豆専門店のご主人に聞いた話では赤飯に「ささげ」を使うのは関東がメインだそうです。 理由は、小豆だと米と一緒に炊いたときに割れてしまい「切腹」を連想して縁起が悪いため、武家社会の江戸では炊いても割れない「ささげ」を使うようになったとのこと。
 ですから、「ささげ」は関東ではけっして「代用」ではなく「必然」のようです。 実際、その店の値段を見ても小豆よりも「ささげ」のほうがはるかに高く売られていました。「ささげ」のほうが貴重なもののようです(みんみんさん)
ご意見 "せきはん"は"赤飯"と書きますが、昔は神前に供える米として「赤米」という、そのまま炊いても赤いご飯になったお米が使われていた。古代の米はみなこの赤米だったともいう。しかし、この赤米がだんだんとつくられなくなってきたので、小豆を加えて赤い色にした赤飯が、江戸時代後期からつくられるようになった。
 しかし、小豆は皮がやわらかく、腹が裂けやすいので、武士の切腹につながると嫌われ、代わりに皮が強く煮ても裂けないささげが使われるようになった。そのため関東では、ささげが使われようになった(お名前ありません)

お二人の話は見事に符合している。これで決着?

前回、お尋ねした「グッパー」「うらおもて」問題には多くのメールをいただいた。 

代表的なメールを紹介する。

ご意見 「グッパー」と「うらおもて」は2チームに分けるときや、人数が多すぎてジャンケンがあいこばかりになりそうなときにやるジャンケンの変種です。当地豊橋ではどちらもありですが、「うらおもて」のほうが優勢かなと思います。「グッパー」ではグーかパーのどちらかしかださないので、チーム分けができます。
「うらおもて」も同様に手のひらを上にするか手の甲を上にするかでチーム分けをします。チーム分けだけではなく、少ない方が負けというルールもありです(しおまる@豊橋さん)

茨城県千代田村(現かすみがうら市)出身の「とめ」さんからは「グーチョーだった。中学でもグーパーよりグーチョーが多数派だったので問題はなかったが、高校に入ってグーパーが主流と知った」。かけ声は「うらおもて」が「うーらおーもて」、グーチョーが「グーチョーよ」、グーパーは「グーパージャス」だったとのメール。

亡命名古屋人さんからは記憶があいまいとの条件付きで「グーとパーであやえいこ」だったとか。

防人さんは栃木県真岡市時代に「グッパージャン」と言っていた。

うちの娘たちは「グッパージャス」だそうである。

北海道、東北、関西以西からは無反応。私も全然知らない。ちなみに私はジャンケンをする場合、「ジャイケンショイ」だった。

デスク思い出した そう、「ぐーぱーじゃん!」だ。

ベティー隊員 認知症予防の体操に「ふりふりグッパー」というのがあるそうです。デスク、教えてあげようか?

デスクいやいや 体脂肪対策の体操なら僕ですが、認知症予防なら黒いおじさんが先なのでは…。

野瀬 誰?

次回からのテーマは「漬物」。何も考えずにテーマに選んだ。高菜の油炒めがやたらに食べたい。熱いご飯に、全面うぐいす色になるくらいぶっかけて食べたい。皆さんの漬物物語を教えてくれい!

(特任編集委員 野瀬泰申)

[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]

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