手数料で選ぶメインバンク 「大手横並び」は思い込みコラボ企画・得する銀行選び(1)

横並びのメガバンクでも手数料には大きな差

さてこのATMの時間外手数料だが、今回改めて調べてみると意外なほど差が大きいのが分かった。メガバンクではサービス自体はほぼ横並びなのに、ここだけ突出して差があるといってもいい。

注:図は普通預金の引き出し・預け入れの場合。休日は土曜日の例。ゆうちょの場合は0:00*とあるのは0:05、24:00*は23:55。みずほは日曜もこの図の下半分と同じ。りそな、三井住友は日曜・祝日もこの図と同じ。三井住友のカードでの預け入れは個人の場合は手数料がかからない(*2)。三菱東京UFJは日曜・祝日・12/31~1/3もこの図と同じ。

まずは上の図(自行ATMの利用時間と手数料)を見てほしい。無料の時間(図の白地の部分)が長いほど顧客の利便性が高いわけだが、メガバンクで最も長いのは三菱東京UFJ銀行。平日のみならず土日祝日も8時45分~21時の間は無料だ。特に、他行がそろって有料になる18~21時の時間帯が無料なのは、仕事帰りのOLやビジネスマンにはありがたい。

一方、三井住友銀行、りそな銀行が無料なのは平日の8時45分~18時だけで、それ以外は108円かかる。みずほも平日の8時45分~18時が無料なのは三井住友やりそなと一緒だが、平日の深夜23時~翌朝8時までは216円と倍になる。みずほの利用者は終電で帰った時など、深夜早朝の引き出しには慎重になった方がいい。

また引き出し時は仕方がないにしても、自分のお金を預け入れる際にも時間外だと手数料を取る銀行がある(というより図の通り、取る方が多い)。例外はゆうちょ(ただし利用不可の時間帯あり)と、三井住友だ。三井住友のATMに通帳を持っていって預ける場合は、法人や団体を除けば深夜早朝でも休日でもコストゼロで預けられる。またカードでの預け入れに108円かかると書いてある部分も、同行サイトをよく見ると「個人の顧客は時間外手数料が無料」という注釈がある。つまり一般の勤め人ならATMからの預け入れはいつでも実質無料なので、この点ではゆうちょよりも上だ。

取引を集中させれば手数料はゼロにもできる

ただし、これらのATM利用手数料は各行の顧客優遇サービスを使えば、制限付きだがゼロにもできる。例えば三菱東京UFJの「メインバンク プラス」というサービスは、インターネットバンキングの「三菱東京UFJダイレクト」を契約した上で、一定条件を満たせば優遇が受けられる。ホワイトステージ、シルバーステージ、プラチナステージとある中で、インターネット通帳の利用もしくは残高10万円以上が条件のホワイトステージなら、同行ATMの時間外手数料は月に何回でも無料になるのだ。常に10万円置いておくのはそう難しくない。

次のシルバーステージに上がるには給与振込口座に指定するなど3つの条件のうち1つを満たすか、または30万円以上の残高があることが条件だが、これで提携先コンビニATMからの引き出しも月3回まで無料になる。

三井住友の「SMBCポイントパック」、みずほの「みずほマイレージクラブ」も内容はほぼ同様で、指定の口座開設とインターネットバンキングの利用を併せて申し込んだ人が、残高など一定の条件を満たすと各種の優遇が受けられる。ただし自行ATMの時間外手数料が無料になるのはどちらも「給振口座に指定」(など)か「残高30万円」から。三菱東京UFJの10万円に比べるとハードルが高い。この条件を満たすとコンビニATMの手数料も無料になるが、この2行では月4回まで無料なのでその点は三菱東京UFJより有利だ。りそなの「りそなクラブ」には上記のような形での残高条件はなく、取引に応じてポイントがたまり、その結果会員ステータスが上がると「りそなグループのATM手数料が無料」(パール)、「コンビニATMの手数料が月3回無料」(ルビー)などとなる。

いずれにせよメインバンクに関しては、マイナス金利なのでATM手数料をしっかり意識することと、より高いランクの優遇が受けられるよう、銀行を絞り込んでなるべく多くの額を1行に集中させるのがポイントだ。例えば、これはちょっとハードルが高いと思うが「メインバンク プラス」と「みずほマイレージクラブ」では残高が500万円以上あれば、インターネットバンキングによる他行宛て振込手数料も月3回(三菱東京UFJ)、月4回(みずほ)まで無料になるからだ。

(マネー研究所編集長 大口克人)

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