インフルエンザに「絶対かかりたくない」時の切り札

日経Gooday

ただし、抗インフルエンザ薬を使い過ぎると、薬への耐性を持ったウイルスが出現する恐れがあり、実際に抗インフルエンザ薬が効きにくいウイルスも見つかっています。そのため、どのような人に予防投与を行ってよいかが定められ、薬の説明書(添付文書)に記載されています。

予防投与を行うための条件は?

抗インフルエンザ薬の予防投与を行うための第一の条件は、家族など同居の人がインフルエンザにかかっていることです。インフルエンザウイルスは感染力が強く、インフルエンザの患者と一緒に暮らしていると、かかるリスクが極めて高くなるためです。

そして、第二の条件は、予防投与を受ける本人の健康状態です。健康な人よりもインフルエンザにかかりやすいか、かかった場合に重症になりやすい、以下のいずれかの条件に当てはまる人が予防投与の対象となるのです。

・65歳以上の高齢者
・気管支喘息など慢性の呼吸器疾患がある
・心不全など慢性の心臓病がある
・糖尿病などの代謝性疾患がある
・腎臓病がある

もっとも、この2つの条件を満たさない人への予防投与が禁じられているわけではありません。ただ、添付文書に記載されていない使い方(適応外処方)となりますから、万一、重い副作用が起こっても「医薬品副作用被害救済制度」の対象とはならず、補償が受けられないというデメリットがあります。

適応外処方をするかどうかは、医師によって大きく考えが違います。「どうしても今はインフルエンザにかかりたくない」という事情をどう判断するかは、個々の医師の価値観によっても変わってきます。まずはかかりつけの医師に、事情を説明し、相談してはいかがでしょうか。

(日経Gooday編集部 内山郁子)

[日経Gooday 2016年12月13日付記事を再構成]

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