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数字の上ではバブル期を超えたといわれる転職市場の活況は今も続いています。ただ、1990年代以降、時代とともに転職市場の内容は徐々に変質しています。2016年も終わりに近づいた現在、40代課長職の転職の中身はどうなっているのか? 転職コンサルタントとして、日々、転職活動の方々からお聞きしている内容をもとに、その実態をご紹介します。

40代課長3139人に聞いた退職理由、4つの傾向

「自分自身の能力や時間を膨大に注ぎ込んできた会社を、なぜ辞めるのか?」

多様な業界で活躍してこられた方々から転職のご相談を受ける際に、最初にお聞きするのがこの質問です。「キャリアアップをしたいから」「もっと違う可能性を見つけたいから」「これまでの能力を生かせる会社に行きたい」など、ほとんどの場合、前向きで力強い回答が返ってきます。

ただ、転職という重大な局面をサポートするためには、それだけでは抽象的すぎるので、「なぜキャリアアップしたいと考えるようになったのか? きっかけとなった出来事はありますか?」という質問で深掘りしていくと、徐々にリアルな本音のご意見を伺うことができます。アンケート調査とは違い、双方向でコミュニケーションできるため、彼らが会社を去った真の理由をつかみ得る最大のポイントとなっています。

そうしたインタビューを積み重ねてきた結果を、特に40代の課長クラス3139人のインタビュー結果に絞って、いくつかのパターンに分類してみました。実際には、一人ひとりの仕事のヒストリーがあり、退職理由もそれぞれに違うのですが、ここでは共通点を洗い出し傾向として分類します。

1.評価不満型 ~降格・人事異動、評価への怒りが原動力に

「社長直下で営業推進の責任者として5年間、大プロジェクトの評価制度の再構築ができた矢先で、関西支社の営業マネジャーに異動、2年で本社に戻るはずがなかなか後任がいないと言われてずるずる3年目に入ってしまった。そろそろ帰りたいがまったく動きがないので転職を検討している」(43歳・産業機械商社・東京)

「新規事業の自社プロダクトのプロジェクトマネジメントを任されていたが、当初の期限より前に突然、結果が出ないという理由ではずされた。営業課長の仕事が嫌ではないが、理不尽な対応に悔しさというか、会社の意思決定を信じられなくなった」(41歳・SIer・神奈川)

退職理由で最も多いのが、この「評価不満型」です。複数回答での集計では全体の62.8%をこの理由が占めています。

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