手のひらに乗る超小型プロジェクター 実用性は十分
5万円を切るモバイルプロジェクターの市場が広がっている。スマホやパソコンと連係させて営業先でプレゼンをしたり、旅行先で動画を楽しんだりと用途は広い。とりわけ最近増えているのが、ケーブルレスで使える、バッテリー内蔵のWi-Fi対応モデルだ。
そんななか、最小・最軽量をうたう「Pocket Theater」が2016年6月に発売された。幅52×高さ26×奥行き52mm、重さはわずか70g。多くが200g台の他社製品と比べて群を抜く軽さ。手のひらに収まるサイズだ。10~100型で投写でき、レンズを上に向けて置けば天井にも映せる。
小型・軽量化するに当たり「機能を徹底的に絞り込んだ」(ロマン商会)という。例えば、基本機能ともいえる画面のゆがみを直す台形補正などはなく、フォーカス調整のみ。総じて十分な実用性が備わるのか、検証した。
本体をスクリーンの正面に配置し、100型で映すために4mの投写距離に置いた。輝度は50ルーメンで、ワイヤレスのモバイルプロジェクターとしては最低水準の明るさだが、暗い部屋ではっきり見えた。スマホで撮影したHD動画もコマ落ちなく十分に見られるレベルだった。表示解像度は640×360ドットで、他社の854×480ドットに一歩譲るとはいえ、光学エンジンにDLP方式を採用することで、細かい文字まで読めて不自由は感じなかった。ただし、iOSでは著作権保護規定により、YouTubeの画面は表示できない。バッテリー持続時間は、実測で2時間10分。70gという軽さを考えれば十分だろう。
価格は3万9800円(税別)。同じ価格帯でより高性能な商品もあるが、重さはどれも200g超。持ち歩くことを最優先にするならPocket Theaterは有力候補に挙がる。
(日経トレンディ編集部)
[日経トレンディ2016年10月号の記事を再構成]
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