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ペンタックス「K-70」実写 タフで小型、画質も満足 三井公一の最新デジカメ撮って出し

日経トレンディネット

2016/8/29

リコーイメージングが2016年7月22日に発売したデジタル一眼レフカメラ「K-70」。小型軽量の普及価格帯モデルながら、防じん防滴仕様のボディーを採用したのがポイント。実売価格は、ボディー単体モデルが7万2000円前後
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写真家の三井公一氏に注目の最新デジカメをいち早く試してもらい、撮って出しの実写画像を紹介する連載。今回は、リコーイメージングが2016年7月22日に発売したデジタル一眼レフカメラ「PENTAX K-70」を取り上げる。普及価格帯のモデルながら、氷点下でも使える防塵防滴ボディーや、ガラスプリズムを採用した見やすい光学ファインダー、ローパスセレクターに対応した高画素CMOSセンサーなど、上位モデル並みの装備を誇る。ペンタックスファン注目モデルの画質や使い勝手を三井カメラマンが検証した。

リコーイメージングから、コンパクトながらキレのいいデジタル一眼レフが登場した。そのカメラは、ペンタックスブランドをまとった「PENTAX K-70」。持ちやすいボディーに、上級機種並みの機能を盛り込んだ意欲的な1台に仕上がっている。

K-70は、有効約2424万画素でローパスフィルターレスのAPS-C型CMOSセンサーを搭載する。ローパスフィルターの効果の有無を選べるローパスセレクターや、撮像素子の画素数を超えた高精細写真を撮影するリアル・レゾリューション・システム、ボディー内手ブレ補正機構、赤道儀なしで天体追尾が可能なアストロトレーサーなど、ペンタックスお得意の機能が盛りだくさんだ。しかも、ボディーは防じん・防滴構造で、耐寒性能はマイナス10度をクリア。タフなのに小型で持ち歩きしやすいとなれば、旅行や行楽に持ち出すファミリー層だけでなく、アウトドアスポーツが趣味の人にも最適のカメラではないだろうか。

ボディーカラーはブラック(左)とシルキーシルバー(右)の2色を用意する
PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6ED AL[IF] DC WRを装着してブラブラ撮影。ローパスレスセンサーの効果もあり、屋根瓦のシャープな様子を写し取れた。立体感にも注目だ(PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6ED AL[IF] DC WR使用、ISO100、1/200秒、F6.3、-0.7補正)
煉瓦造りの洋館を撮影。煉瓦のひとつひとつがとてもよく写っている。時間の経過を感じさせる窓枠の描写など、K-70の写りはリアリティーを感じさせるものがある(PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6ED AL[IF] DC WR使用、ISO100、1/60秒、F8.0、+0.3補正)
K-70は何より写りがいい。ローパスレスセンサーの効果、手ぶれ補正機能の効きなどがあり、さまざまな被写体をそつなく捉えることが可能だ。レンズのチョイスによって使用シーンが大きく広がるに違いない(PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6ED AL[IF] DC WR使用、ISO200、1/200秒、F10.0)

■上位機種譲りの明るく見やすいファインダーが魅力

実際にブラブラと撮り歩いてみると、約100%の視野率を誇る明るい光学ファインダーがとても見やすく、フレーミングに専念できた。性能の向上が著しいEVFもいいが、やはりガラス製ペンタプリズムはヌケがよくていいな、と思わせる見え具合である。背面の十字ボタンも指がかりがよく、各種設定の変更時も正確に操作ができた。単に小型なだけでなく使い勝手もよく配慮されていて、操作していてストレスを感じないのが何よりもうれしい。

ファインダー撮影時のオートフォーカス用モジュールはSAFOX X(サフォックス・テン)を採用。AF自体は超高速ではないものの、スナップ撮影などではまずますのスピードで合焦する。ライブビュー時のオートフォーカスは、コントラストAFと像面位相差AFを使い分けるハイブリッドAFをシリーズで初めて採用したのもポイントだ。ライブビューでもフォーカスは素早く快適で、バリアングル液晶モニターを開いてのハイ&ローアングルの撮影もなかなかの使いやすさであった。

4.5段の補正効果があるボディー内手ぶれ補正機構「SR」(シェイクリダクション)はよく効く。シャッター速度は1/10秒だったが、古民家内にあった飾りをシャープに写し止めることができた(PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6ED AL[IF] DC WR使用、ISO100、1/10秒、F4.5、-3補正)
オートフォーカス速度はまずまずだ。葉の上で脱皮中のカナヘビを発見してすかさずK-70を向けたが、しっかりと合焦してくれた。皮膚の質感や葉のテカリ感の描写もいい(PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6ED AL[IF] DC WR使用、ISO400、1/100秒、F5.6、-1補正)
K-70はとても軽量コンパクトなので、装備をできるだけ少なくしたいアウトドアスポーツや旅行に向いている。しかも防じん防滴構造なので、降雨時など少しラフに扱っても安心なのがうれしいところだ。気軽に携行して、気になったシーンを積極的に撮影したい(PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6ED AL[IF] DC WR使用、ISO100、1/40秒、F5.6、-1補正)

■高感度もさらにアップ、ISO12800も常用できる

高感度性能も向上している。画像処理エンジン「PRIME M II」と、アクセラレーターユニットと呼ばれる新開発のカスタムチップの組み合わせにより、ISO102400もの高感度が設定できるようになった。常用感度域はISO12800程度となるが、高感度域でも優れた階調表現や質感描写を可能にしたという。使ってキビキビ、ホールド感も良好、画質もシャープなコンパクトな最新デジタル一眼レフという印象を持った。久々にペンタックスブランドのデジタル一眼レフを使ったが、ちょっと欲しくなってしまった1台である。

行きつけのバーをISO1600で。このくらいの感度ならば問題ない写りである。ブラブラ街歩きからスナップ、風景、アウトドアスポーツまで、リズム良く撮影できるカメラに仕上がっている。その気になれば、憧れの天体撮影も可能だ(PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6ED AL[IF] DC WR使用、ISO1600、1/250秒、F5.6、-1補正)
K-70は高感度性能も向上している。感度をISO12800に上げ、渋谷駅前を手持ちで撮影してみた。使うサイズにもよるが、ノイズ感的にはこのくらいの感度が限界だろうか(PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6ED AL[IF] DC WR使用、ISO12800、1/80秒、F9.0、-0.3補正)
センサーを1画素ずつ動かしながら4枚の写真を連続撮影し、1枚の高精細な写真を生成するリアル・レゾリューション・システムで夜間撮影をした。動体補正をオンにしたが、動いている部分は若干面白い写りになっている。それ以外の部分のディテールとノイズの少なさは圧巻だ。しっかりとした三脚を用意したうえで、さまざまなシーンでこの機能をもっと楽しんでみたいものである(PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6ED AL[IF] DC WR使用、ISO100、2秒、F8.0)
低照度のせせらぎ。効きのいい手ぶれ補正機能とローパスレスセンサーのおかげで、シャープで雰囲気のあるカットが撮れた。流れる水の描写が美しい(PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6ED AL[IF] DC WR使用、ISO100、1/20秒、F4.5、-1補正)
三井公一(サスラウ)
写真家。iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影している。2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。著書にはiPhoneで撮影した写真集「iPhonegrapher―写真を撮り、歩き続けるための80の言葉(雷鳥社)」、「iPhone フォトグラフィックメソッド(翔泳社)」がある。

[日経トレンディネット 2016年7月28日付の記事を再構成]

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