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セブン、あえて夏にスープで勝負 狙いは女性

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日経トレンディネット

セブン-イレブン・ジャパンは、2016年7月5日から全国のセブン‐イレブンの店舗でスパイスを効かせたオリジナルの総菜やトロピカルなデザートで構成する「アジアンフェア」を開催している。メニューはすべて新商品で、アジアンフードをテーマにフェアを展開するのは同社初。開催に先立って開かれた新商品の試食会に参加してきた。

ご飯ものがなく、スープがメーン

アジアンフェアのラインアップは全8商品。暑い季節に食べたくなる料理をイメージしたというが、サラダ2品、デザート4品に加えてなぜか具材入りスープが2品も用意されている。同社はこの構成について、「全国同一のメニューでフェアを行うため、都市部以外の地域でも知られているメジャーなアジア料理に絞った」と説明する。しかし、真夏に売り上げが落ちそうなスープをなぜメーンに据えたのだろうか。

スープの一品目は代表的なタイ料理である「トム・ヤム・クン」。唐辛子の辛みとレモンの酸味が効いたスープの中に、有頭エビがまるごと一尾入っている。

もう一品は「牛肉と野菜のフォー」だ。牛の骨を3日間炊き出し、野菜スープと合わせてあっさりとした味わいにし、スライスしたレモンとトマトのほのかな酸味を足している。どちらのスープも米粉でできた麺「フォー」が入っていて、一品で食事として満足できるボリュームにしたという。

セブンにしては控えめな味

トム・ヤム・クンを食べてみたが、真っ赤な見た目に反してそこまでの辛さはなかった。ココナッツミルクの甘さも手伝って、辛いものが苦手な人でも食べられそうな味だ。日本人には苦手な人も多いパクチー(香菜)も生のまま入っているが、ひと切れなのでそこまで主張は強くない。飲食店レベルの本格的な味を売りにしているセブン-イレブンにしては、やや控えめな味付けという印象だ。

牛肉と野菜のフォーも同様。アジア料理の定番ともいえるスパイスの風味はそれほど前面に出てこず、牛独特の臭みも感じられなかった。マイルドな味で万人受けしそうではあるが、本格的なエスニックの味を期待した人にはやや物足りないかもしれない。

冷たいそばの代わりにスープを食べてもらいたい

新商品のスープ2品について、主に女性をターゲットにしたものであるとセブン-イレブンは説明する。

この数年、セブン-イレブンは、「ごろごろ野菜とソーセージのポトフ」「自家製餃子の中華スープ」などに代表される具材入りスープの売り上げ強化に取り組んでいた。その理由は、スープの主な購買層がこれまでセブン-イレブンが苦手としてきた20代から40代の女性だからだ。「店舗利用者の男女比はほぼ5対5に近づいてきたが、チルド部門は男性がまだ中心となっており、デザートに至っては購買層の7割が男性だ。そんななか、スープは女性客が6割にも上る」(セブン-イレブン・ジャパン商品本部 FF デイリー部の三好崇司氏)という。

「昼ご飯や夜食用におにぎりやパンと一緒に買い求める女性が多い」(三好氏)ということで、ランチタイムや夜間というピークタイムに女性客を取り込みたいセブン-イレブンにとって、スープはぜひ力を入れていきたい分野なのだろう。だが、スープはどうしても冬に比べて春以降は売り上げが伸び悩み、夏場の売り上げは半ば諦めかけていたという。そんなとき、市場調査を行ったところ、専門店やインスタント商品など、スープ市場全体は暑さ寒さに関係なく安定しているということが分かった。

暑い時期に、どうやってスープをアピールしていったらよいか。セブン-イレブンは酸味や辛みがあるものは真夏でも食べやすいのではないかと考え、トム・ヤム・クンと牛肉と野菜のフォーを開発した。

「辛いものだけで2品となると、消費者にとっては面白みがない。夏バテで食欲がなくなる真夏のランチタイムは、今まで冷たい麺を買っていたという人も多かった。そんな人に、さっぱり、あっさりとした味わいのフォーを食べてもらいたい」(三好氏)

あえて「物足りない味」を狙った?

近年は、本場タイの工場で生産したインスタントのトム・ヤム・クンや、現地の味付けを忠実に再現したアジア料理の缶詰がブームになっている。そんななか、なぜセブン-イレブンは"本格的な"味付けを目指さなかったのか。

「タイ料理が苦手な人が食べられない商品にしてはいけないと思った」と三好氏は説明する。

セブン-イレブンとしても、近年の本格的なインスタントのアジア料理ブームや飲食店の味を意識しなかったわけではない。しかし、全国に1万8000店舗以上を構える同社が一斉に行うフェアとしては、日本人の誰もが食べておいしいと感じられる商品にしたかったという。トム・ヤム・クンにはパクチー、ココナッツミルクだけでなく、八角やレモングラスなど本場のスパイスはひと通り使用しているが、量は控えめにしているそうだ。「タイ料理やアジア料理を敬遠していた層にも『セブン-イレブンの商品だったら』と手を伸ばしてもらえる可能性を考えている」(三好氏)

サラダ、デザートも同様に、初めてアジア料理を食べる人を狙っている。そのため、全体的にオーソドックスで癖のない味付けとなっている。来年以降、アジアンフェアが定着すればシンガポールのラクサやグリーンカレーなどの"トガッた"メニューがチルド弁当で登場するかもしれない。

(ライター 樋口可奈子)

[日経トレンディネット 2016年7月19日付の記事を再構成]

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