人は誰でも成長できる 未来を描く7つのアクション「成長思考」著者の赤羽雄二さんに聞く

人は誰でも成長できる――。マッキンゼー・アンド・カンパニー出身で、コンサルティング会社のブレークスルーパートナーズ(東京・港)の共同創業者の赤羽雄二さんが、ビジネスパーソンとして成長するためのノウハウ、極意をまとめた『成長思考』(日本経済新聞出版社)を発売した。赤羽さんに新著の狙いなどを聞いた。

――赤羽さんは『ゼロ秒思考』(ダイヤモンド社)など多くのビジネス書を出版していますが、「成長思考」では何を訴えようと考えたのですか。

赤羽雄二さん

「私は『人は誰でも成長できる』と思っているのですが、日本の多くの人が実際にはそう思っていません。自信を持っていないからです。ハングリー精神がそもそも希薄です。ソフトバンクグループ社長の孫正義さんのような経営者は例外的な存在です」

「実際、今のビジネスパーソンで、指示された仕事をこなす、残業を一生懸命する、上司に対する処世術にたけている――という人はいるでしょう。しかし、より優秀なリーダーになるために戦略的に自己研さんし、学び、計画し、実践する――そんな成長のための努力をやっている人はどのぐらいいるでしょうか。非常に限られています」

「日本経済は今、危機にあります。電機大手全社の時価総額を合算しても米アップルや米グーグル1社に及びません。そんな時代だからこそ、個人それぞれが成長していく必要があります。しっかりとした成長のマニュアルを身につければ、誰だって、もっと成長できます。だからこそ、この本を書きました」

――「成長思考」には成長するための具体的な7つのアクションを書かれています。マニュアル本のような形態ですね。

「そうです。実用書であり、いわゆるマニュアル本です。まずハードルを下げるとか、コンディションを維持する工夫とか、何時に起きて、何時に寝るのが効果的かとか、誰にもわかりやすく具体的に解説しています。本を読んで実際に行動を変えていただくことが大事です。かゆいところに手が届く手引書を目指しました」

――赤羽さんは今、ベンチャー企業支援のほか、大企業の活性化、インドでの企業支援を手掛けています。実用書を出しながら、ワークショップもやっていますね。

「私は、マッキンゼー時代は主に韓国でLGグループの企業改革支援を担ってきました。今は主に若い起業家やビジネスパーソンの成長支援を使命としています。実用書を読んだだけでは、すぐに行動パターンは変わらない。そんな人が多い。だからワークショップで一度に60~80人ぐらい集めて、いろいろ教えていきます。私は自著に必ずメールアドレスを表記します。わからないことや、相談があれば、どんどん質問してくださいと。この『成長思考』も発売前には意見交換グループを立ち上げました。メールをいただければ即答します」

――どのようなベンチャー企業を支援しているのですか。

「金融とIT(情報技術)を融合した『フィンテック』系では金融情報サイト運営のZUU(東京・目黒)とか、あらゆるモノがインターネットにつながる『IoT』分野だとロボット開発のロビット(東京・板橋)という会社ですね。スマートフォン(スマホ)で毎朝、自動でカーテンが開く『めざましカーテンモーニン』がヒットして話題になりました。女性アイドルがPRしてくれたのも奏功しました。若い女性も『成長したい』という意欲は強いですよね。実は『成長思考』は、そんな若い女性も読んで、実践できるように工夫しています。効果があると思います」

赤羽雄二氏(あかば・ゆうじ)
1978年東大工卒、コマツ入社、米スタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士。86年にマッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。2002年にブレークスルーパートナーズを共同創業。

(聞き手は代慶達也)

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成長思考 心の壁を打ち破る7つのアクション

著者 : 赤羽 雄二
出版 : 日本経済新聞出版社
価格 : 1,512円 (税込み)