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「超ハマる! 爆笑キャラパレード」 強烈キャラ続々 ネタ&コント 芸人熱演

2016/7/3 日経MJ

MCは南原清隆と陣内智則、ピースの綾部祐二が務める(土曜午後7時/フジテレビ系)

この春、フジテレビから久々にネタ&コント番組が誕生した。『超ハマる! 爆笑キャラパレード』は、新しいコンセプトの“キャラネタ”番組。芸人たちがふんする様々なキャラクターを、1~2分の短い映像で次々に紹介していく。身近にいそうだけれど何となく変で、思わず笑ってしまう架空の人物を、実力ある芸人たちが熱演する。

この番組ができたきっかけについて、企画・演出の木月洋介は「楽しい“嘘”だけの番組というか、夢のあるフィクションをまたやりたいと思ったんです」と語る。「今のテレビ界は、本音トークや暴露話など、リアルばかりを追い求めているなと。それももちろん面白いけれど、芸人さんが本来持つ芸の力を発揮できる場所が少ない。それをどうにかしたかった」

木月は過去に『フジ算』や『ピカルの定理』にディレクターとして参加しており、コント番組の難しさを経験している。例えば、「こういう人って面白い」というヒントがあるところから始めても、ストーリーとオチを作って仕上げられるものまで行き着くことはなかなかない。「でも、1本のコントネタとしては成立しないけれど、笑えるちょっとしたキャラを芸人さんはみなさん持っている。だったら、そのもったいない部分だけを切り取ったらどうだろうと。オチがなくてもいい、キャラを立てた、コントとショートネタの間のようなことができれば、芸人さんにいい形で力を発揮していただけると思ったんです」

テーマは「周りにいそう」だということ。レギュラー前の3月末に深夜で放送された特番では、ロバートの秋山竜次がテレビ局のディレクター、渡辺直美がクラブにいる女、ニッチェの江上敬子がパートのおばさんと、何組もの芸人が鋭い観察力と演技力を発揮して、「そういう人いる!」と盛り上がれるキャラネタを披露した。さらに、「そんな人いないでしょ」というネタを収容できるように、“レアキャラ”ブロックも設けている。

ネタは、芸人と若手ディレクターが組んで、密にやりとりをして作り上げる。「それがコント番組をやるときのフジテレビの伝統なので、これを機に制作のDNAも受け継げればと。『めちゃ×2イケてるッ!』班や、『SMAP×SMAP』班など、色々な班から兼務の形でたくさんの若手ディレクターが入ってきています」

新機軸として大きいのは、VTRを見ているスタジオに、コントキャラが登場するという演出だ。深夜版では、IT社長キャラを演じたアルコ&ピースの平子祐希が秀逸で、なりきり度の高さから、実在する人物が来たかと思ったほど。「生身の人間とコントキャラ

のからみは結構な冒険でしたが、平子さんたちの大活躍を見て手応えを感じました」。MCは、南原清隆と陣内智則、ピースの綾部祐二が務める。特に綾部は、コントキャラ登場のときのリアルとフィクションの結節点となり、“猛獣使い”の重要な役割を担うとのことだ。

キャラは1回出て終わりではなく、設定を変えて展開できるのもメリット。『痛快TVスカッとジャパン』で、木下ほうかが演じるイヤミ課長が子どもの間で人気になったように、キャラを通じて新たな人気者が出る可能性がある。実力がありながらも、トーク番組では持ち味を生かしきれなかった芸人や、新人にとってもチャンスになるだろう。「ゆくゆくはスピンオフで番組が派生したり、広がりが出ればいいですね。新たな鉱脈になりそうだと思っています」

(「日経エンタテインメント!」6月号の記事を再構成。敬称略、文・内藤悦子)

[日経MJ2016年6月24日付]

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