デトックスに効果大、毎朝1杯の白湯+スパイス

日経ヘルス

(写真:鈴木 宏)
(写真:鈴木 宏)
日経ヘルス

インド伝統医学のアーユルヴェーダや漢方の専門家がすすめる「白湯(さゆ)」。便秘や冷え解消など抜群の効果を実感して、白湯生活を続けている人も多いだろう。

その白湯に「スパイスを加えると、効果がさらに高まる」と話すのは、看護師で、漢方や薬膳、ハーブ、アロマセラピーに詳しい市野さおりさん。まずは、クミンとコリアンダーパウダーをパパッと振って飲んでみて。どちらもカレーには欠かせないスパイスだが、なかでも白湯とのなじみがよいので飲みやすい。しかも、「白湯とともに胃腸を温めて消化を促進し、代謝を高める。便秘や、お腹にガスがたまりやすい人にもおすすめ」(市野さん)。

飲むタイミングは、「まず朝起きてすぐの1杯から始めるといい。空腹時に飲むとスパイスの成分が吸収されやすく、効果が早く出やすい」(市野さん)。スパイスの香りは空腹感を抑えてくれるので、「食事の1時間前に飲むと食べすぎ予防にもなる」(市野さん)。

空調で体が冷えやすく、運動しても汗をほとんどかかない人は、「夏に向けていまから飲み始めるのがおすすめ。体が芯から温まり、夏バテしにくくなる」と市野さん。

耐熱カップに、瓶から直接スパイスを振り入れて、沸かしたお湯を注いだら、かきまぜながら飲むだけ。スパイスは100円ショップで手に入るものもある。さっそく試してみよう。

市野流「スパイス白湯」の効果
1.温め効果で冷え・便秘を解消
「飲んですぐにおなかから体全体が温まる。早い人なら飲んだ当日にお通じが変わる。3~4日で効果を実感できるはず」(市野さん)
2.香りの満足感で食べすぎを予防できる
「スパイスの香りで空腹感が抑えられる」(市野さん)。口寂しいときや、食事の前に飲めば、食べすぎの予防に役立つ。
3.ブレンドを変えることで多様な効果が期待できる
スパイスの種類や量、組み合わせを変えたりすることで、異なる作用が期待できる。巡りが良くなり、カゼぎみや二日酔いにも効果が。

【まずはこれ、基本のスパイス白湯】

便秘・ガス腹・デトックスに

【コリアンダー+クミン】

「種をパウダーにしたもので、どちらも整腸・消化促進作用がある。便秘、ガス腹にはクミンを多めに。食べすぎでお腹がゆるいときはコリアンダーを増やしてもいい」(市野さん)

[作り方]コリアンダー3振り、クミン3振りを耐熱カップに入れ、白湯100~150mlを注ぐ。※3振りは約小さじ1/4。

[飲み方]1.かきまぜながら、すするように少しずつ飲む。2.1回に飲む量は100~150ml。「空腹時がおすすめ。1日5杯くらいまで飲んでいいが、胃腸が弱い人は様子を見ながら飲んで」(市野さん)

【基本のスパイス白湯にプラスして、5大悩み解消】

基本のスパイス白湯だけでも、お腹から温まるのを実感できたはず。さらにスパイスをプラスしたり量を変えたりすることで、得られる効果が変わるのがスパイス白湯の魅力! 日ごろから効能別に飲み分けているという市野さんに、家に常備しているスパイスでもできるブレンドを教えてもらった。

「スパイスのブレンドであるガラムマサラを加えるだけでも、効果が一気に早まる。イチオシは、基本の2つに、ガラムマサラとジンジャーを加えた“万能スパイス白湯”。便秘や冷えはもちろん、むくみもとれて、体調が良くなる最強の組み合わせ」と市野さん。

スパイスは直射日光を避け、乾燥した涼しい場所に保存を。

冷えに

【コリアンダー+クミン】+ジンジャー

「ジンジャーには血行を良くし、体を温めて代謝を良くする働きがある。朝や夜飲むと体温が上がって腸もよく動く。便秘が解消しやすくなる」(市野さん)

[作り方] 耐熱カップに、コリアンダー3振り、クミン3振り、ジンジャー3~4振りを入れ、白湯を100~150ml注ぐ。

カゼ気味のときに

【コリアンダー+クミン】+ブラックペッパー、ジンジャー

ブラックペッパーは漢方でも温め効果が高く、冷えをとる働きがあるとされる。カゼのひきはじめにはジンジャーとの組み合わせで悪寒対策に。胃が弱い人は少量から試して。

[作り方] 耐熱カップに、コリアンダー3振り、クミン3振り、ブラックペッパー2振り、ジンジャー2振りを入れ、白湯を100~150ml注ぐ。

ストレス腸に

【コリアンダー+クミン】+ブラックペッパー

ストレスがあるときの腹痛や、冷えでお腹がゆるいときなど腸トラブルの緩和に。「辛み成分が血流を良くして、胃腸を温める」(市野さん)

[作り方]耐熱カップにコリアンダー3振り、クミン3振り、ブラックペッパー2振り、塩1つまみを入れ、白湯を100~150ml注ぐ。

二日酔いに

【コリアンダー+クミン】+七味トウガラシ

「七味トウガラシは、いわば和のガラムマサラ。山椒には胸のつかえをとる作用、陳皮には巡りを良くする作用がある。肝臓の働きを良くして、これでスッキリ」(市野さん)

[作り方]耐熱カップにコリアンダー3振り、クミン3振り、七味トウガラシ(山椒多めのもの)2振りを入れて白湯を100~150ml注ぐ。

月経トラブルに

【コリアンダー+クミン】+フェンネル入りガラムマサラ

腹痛などの月経トラブルは血流が滞るのが一因。ガラムマサラは複数のスパイスを合わせたもので、巡りを良くする。フェンネルは女性ホルモンの調整役として働く。

[作り方]耐熱カップにコリアンダー3振り、クミン3振り、フェンネル入りガラムマサラ3振りを入れ、白湯を100~150ml注ぐ。

最強

4種のスパイスを入れる万能スパイス白湯

【コリアンダー+クミン】+ジンジャー、ガラムマサラ

「スパイス白湯を飲み始めたのは約3年前。様々な組み合わせを試して、この黄金比にたどりついた。汗をかきやすくなり、昨年の猛暑ものりきれた。肌の調子もいい」(市野さん)

[作り方]耐熱カップにコリアンダー3振り、クミン3振り、ジンジャー2振り、ガラムマサラ1振りを入れ、白湯を100~150ml注ぐ。

市野流 スパイス白湯Q&A
Q スパイスはどこで買えばいいですか?
A スーパー、デパ地下などが便利。
スーパーやデパ地下の調味料(スパイス)売り場などに並んでいることが多い。小瓶などに入って10~30gが300~500円程度で販売されている。クミンとコリアンダーは必ずパウダー(粉末)タイプを選んで。

Q 冷ましてから飲んでもいい?
A 温かいうちに飲んで。
スパイス白湯は、やかんで沸かさなくてもポットのお湯でOK。冷めてしまうと白湯の効果が得られなくなるので、温かいうちに。

Q 合わない人はいる?
A 胃腸が弱い人は少量から試して。
空腹時に飲むので、胃の弱い人は様子を見ながら試して。スパイスは少量でも刺激が強いものもある。体調が悪くなったら中止を。

Q スパイスのほかの活用法はある?
A ヨーグルトや料理にかけてもいい。
カレーのほか、コリアンダーは焼きそばやポテトサラダに、クミンは野菜のマリネにひと振りすると大人味に。ガラムマサラはチキンや魚のソテーの下味、ブラックペッパーはアイスにかけても。
市野さおりさん
コンフィアンサ せき鍼灸院(東京都新宿区)。看護師。自衛隊中央病院整形外科などを経てアロマセラピーやリフレクソロジーの資格を生かし、統合医療ナースとして幅広く活動。漢方にも詳しく、予防医療に注力する。著書に『足裏分析リフレクソロジー』(BABジャパン)など多数。

(取材・文 松岡真理、写真 鈴木 宏、スタイリング 中野あずさ(biswa.)、撮影協力 UTUWA、構成 西山裕子)

[日経ヘルス 2016年6月号の記事を再構成]