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異彩を放つ格安中古スマホ リース上がりに注目

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日経トレンディネット

近ごろ、アキバの中古ショップにちょっとした変化が起きている。今でも十分に使えるスペックを持つAndroid(アンドロイド)スマートフォン(スマホ)の中古品が、9000円前後から1万円台半ばという手ごろな価格で売られることが増えてきたのだ。

格安SIMで使うスマホを安く調達したい人にとっては願ってもない存在だが、どのような経緯でこのような激安の中古品が生まれたのだろうか。買っても損はないのだろうか。

フルHDの大型液晶+4コアCPUで1万円台前半も

イオシス アキバ中央通店の中古スマホ売り場をのぞいてみると、化粧箱と一緒に展示している新品同様のiPhone 6sやXperia Z5などの最新モデルに混ざって、スマホ本体だけを束のようにして陳列している中古品が目に入った。

無造作に陳列されていたのは、シャープの「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」(1万4800~1万9800円)や、富士通の「ARROWS NX F-06E」(1万2800円)、同じく富士通の「ARROWS NX F-01F」(1万6800~2万1800円)など、NTTドコモ向けのAndroidスマホ。パナソニックモバイルコミュニケーションズの「ELUGA X P-02E」(8980~1万1800円)のように、1万円を切る中古品もあった。驚かされるのが入荷台数で、数台~十数台程度どころではなく、100台単位で大量に入荷したという。さらに、いずれも現在Androidスマホで主力となっている海外メーカーではなく、日本メーカーの端末ばかりだ。

これだけ安い中古品となると、「相当古いのでは?」「安かろう悪かろうでまともに使えないのでは?」と感じるかもしれない。だが、同店の中村氏は「これら格安の中古品は、ほとんどがNTTドコモの2013年モデルで、発売からまだ3年ほどしか経っておらず意外と古くない。しかも、当時のハイスペックモデルぞろいで装備や性能も高く、現在でも十分に使えるものがほとんど」と太鼓判を押す。

いずれも、クアッドコアCPUやフルHD(1920×1080ドット)の大画面液晶を搭載しており、基本性能は十分。さらに、おサイフケータイや防塵防滴構造、ワンセグ(フルセグ)チューナーなどの機能は、日本メーカー製スマホならではの魅力だ。総合的に見ても、現在新品で購入できる海外メーカーの格安スマホと同等かそれ以上のスペックといえる。

リースアップのスマホが中古品に

日本メーカーの高性能スマホが、格安で大量入荷したのはなぜか。中村氏は「これらの激安スマホは、いずれも"リースアップ"の中古品。もともと企業など法人向けにリース形式で提供されたスマホが、3年など一定の契約期間を満了して返却されたあと、中古品として再商品化されたものだ。今年に入ったあたりから入荷が急に増えてきたように感じる」と解説する。

企業がオフィスで利用するOA機器は、リースを利用して調達することが多い。これまで、リースで用いられるのはデスクトップPCやノートPCなどのパソコンが中心だった。だが、ここ数年はスマホやタブレットを社用の端末として採用する会社が多くなり、リースアップの中古品も急速に増えてきたのだ。

販売価格が安いのも理由がある。ケースやカバーなどを装着して大事に使われることの多い個人所有のスマホとは異なり、社用のスマホは手荒に扱われるケースが多い。そのため、リースアップの中古スマホはキズや破損がかなり多く、買い取り金額は一般ユーザーからの買い取りよりも圧倒的に低くなる。仕入れが安く抑えられることから、数千~1万円台半ばの低価格で販売できるわけだ。

日本の企業文化がスマホにも影響か

前述の通り、リースアップで並んでいる格安の中古品は大半が日本メーカーの端末で、意外にも海外メーカー製の端末はほとんど見かけない。日本メーカー製端末に入荷が偏る理由について、中村氏はいくつかの理由を挙げる。

1つの理由として、「海外メーカー製端末のリースアップ品はほとんどが海外に流れるから」と解説する。アップルのiPhoneやサムスン電子のGalaxyなどは企業からの人気が高く、リースでも提供されている。だが、これらの端末がリースアップになっても日本の中古市場には回ってこず、海外に輸出されてしまうという。理由は、ズバリ海外に持って行ったほうが格段に高く売れるからだ。日本人は端末の程度を極端に気にするので、使い込まれてキズや破損があるリースアップの中古スマホは日本では高く売れない。だが、新興国を中心に海外ではたとえボロボロでも引き合いがあるので、より高く買い取ってくれる輸出業者に持ち込まれてしまうのだ。

だが、AQUOSやARROWSは海外にはほとんど流れず、国内市場に出回るという。これらの端末は、日本ではブランドやメーカーの知名度があって人気が高いものの、海外では知名度はゼロに等しい。いくら性能が高くても海外では見向きもされないので、輸出には回らず日本の中古市場に続々と流れてくるのだ。

リースアップ品が日本メーカー製に偏っている理由として、中村氏は「日本ならではの企業文化も影響しているのではないか」と推測する。富士通やNEC、シャープといった国内の大手電機メーカーは、旧財閥系グループの商社や銀行などの大手企業とのつながりが伝統的に深い。同じグループに属していたり協業関係にあるメーカーの製品を社内向けの機器として優先的に採用するケースは多く、結果として大手企業からリースアップした中古スマホは国内メーカーの比率が高くなるわけだ。

中古スマホ市場で存在感を高めそう

リースアップで生まれた日本メーカー製の格安スマホだが、LINEやメール、Webブラウザーの利用程度ならばまったく不満を感じずに使える。ゲームも、パズル系のソーシャルゲームなど重量級ゲームでなければ問題ないだろう。キズや汚れ、軽度の破損が気にならないならば、格安で入手できる普段遣いのスマホとして十分に薦められる。

注意したいのがOSのアップデートへの対応だ。旧世代のモデルでもアップデートの対象となるiPhoneとは異なり、キャリア版のAndroidスマホはOSのアップデートが早々に打ち切られる傾向がある。先に挙げた激安スマホのなかには、最新バージョンへのアップデートの対象外と告知された機種もあるので、購入の際は利用したいアプリの対応状況を確認するのがよいだろう。

バッテリーの持ちも頭に入れておかなければならない点といえる。3年近くも使われたことでバッテリーが劣化し、カタログ値の半分も持たないケースが多いとみられる。バッテリーが膨張し、継続して使うのが危険なケースもある。交換用のバッテリー(2000~3000円前後)を用意する前提で予算を考えておくのがよいだろう。

リースアップの中古スマホは今後、より新しい世代の端末が中古市場にお目見えするのは間違いない。一般的なユーザー買い取りの中古品とは異なる特徴を持つ中古品として、リースアップ品が今後中古スマホ市場で存在感を高めそうだ。

(ライター 白石ひろあき)

[日経トレンディネット 2016年5月9日付の記事を再構成]

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