条件は「年収800万円超」 婚活のゆくえは?キャリア女子ラブストーリー ~アラフォーからの恋愛論

(写真:鈴木愛子)
(写真:鈴木愛子)

こんにちは。ライターの大宮です。いろんな人に会って「ぶっちゃけ話」を聞き、自分の感想も交えて文章にするのが僕の仕事です。企画の趣旨に沿った適切なインタビュー相手を確保することが仕事の苦労の半分ぐらいを占めています。この連載の場合は、都会で一人暮らしができる程度に稼いでいる30代半ばから40代半ばの独身女性で、恋愛事情をあまり隠さずに語ってくれること、が条件です。

この条件に当てはまれば誰でもいいわけではありません。僕は相手に悪感情を持つと、それがそのまま文章に出てしまう傾向があります。よく言えば正直、悪く言えば未熟なのです。だから、一緒に飲んでいて楽しいと思える女性でなければなりません。すなわち、率直で知的で気遣いのできるすてきな女性、ですね。こんな風にぜいたくを言っていると、自分で自分の首を絞めるだけなのですが……。

今回、東京・西荻窪のアジア料理店「ぷあん」で会っているのは、大手メーカーで正社員として働いている片桐圭子さん(仮名、43歳)です(前回記事はこちら)。オシャレな美人で、ときどき僕のことも褒めてくれる気遣い上手。飲みの席では明るくてちょっと色っぽい話もできますが、仕事になると自分にも他人にも厳しくなるそうです。まさにこの連載にぴったりの「キャリア女子」ですよね。

圭子さんは2年ほど前から、ネット婚活サービスを使って複数の男性と会っています。自分よりも仕事ができない男性には恋愛感情を持ちにくい、という理由から年収800万円以上の男性を優先してデートしているとのこと。

3人とのお付き合いが進行中、本命は

「私はこの年齢なので、一目ぼれを求めたりはしません。第一印象が悪くなくて、生理的に嫌でなければOKです。何度か会っているうちにきっといいところが見つかりますよね」

謙虚でオープンな心構えですね。実際、多くの男性とデートできているようです。ただし、相手の「いいところ」と同時に「おかしなところ」も見つかってしまいます。

「56歳のバツイチ大学教員は私のことが大好きだと言ってくれています。でも、結婚はこりごりで二度としたくないのだそうです。じゃあ婚活サイトに登録するなよ、と言いたくなりますよね(笑)」

1年ほどお付き合いが続いたのは、2歳年上の銀行員の哲也さん(仮名)。圭子さんがいろいろ料理を作ってあげたところ、好き嫌いをせずにおいしそうに食べてくれました。

「残さずにキレイに食べる人は性格が良くて健康的だな、と思います。それでますます好きになったのですが、どうしても苦手なところがありました。外で歩いているときに肩を組んだり体を触ったりしたがることです。とても恥ずかしいからやめてほしいとお願いしても、『君が住んでいるこの町で僕の知り合いに見られる可能性なんてないので大丈夫』と言い返されて……。最近は連絡を取っていません」

個人でコンサルティング会社を経営している大輔さん(仮名)は1歳年上のバツイチ。結婚願望もあるそうです。

「誠実で優しくていい人です。でも、話がちょっとつまらない(笑)。せっかくおいしい鉄板焼きをごちそうしてもらっているのに、オバマ政権やらTPPの話ばかりをずっとしています。『君と話しているとすごく楽しいよ』と言ってくれるのですが、私の話を聞いてくれることはありません。平日のデートなのに『今日はうちに泊まっていきなよ』と何度も誘ってきたりします。女性は着替えの用意が必要なんです。明日も同じ服と靴で出勤しろ、というつもりなのでしょうか。スットコドッコイだな、と思いました」

焼酎の水割りがどんどん進んでいる圭子さん。少し酔いが回ってきたのか言葉が手厳しくなっています。でも、なんだか面白い。僕が同じく独身女性だったら大笑いしていたことでしょう。

現在、最も有望なのはアメリカ育ちの周平さん(仮名)です。1歳年上とは思えないほど老けた外見らしいのですが、テレビ関係の仕事を精力的にこなしている働き者とのこと。

「海外出張をするたびにホテルから絵はがきを送ってくれます。送ったよ、なんてLINEで知らせてきたりはしないので、彼が帰国した後に絵はがきがポトリとうちの郵便受けに入っているんです。胸がキュンとしちゃいます。問題は、やきもちをやきすぎるところ。自分が海外出張中なのに、私が飲み会に行っていてLINEの返しが遅くなったりすると、『ノーレスか!』と抗議のメッセージが入っていたりします。ちょっと重いな、と思いますね」

3人とも働き者でいい人だけど野暮ったいところがある、ということですよね。圭子さんは、男性の外見はファッションをすべて取り換えれば何とでもなる、と断言しています。同じように、コミュニケーションのしかたにちょっと問題があったとしても、結婚生活で心身が落ち着いていくと少しずつ改善していく可能性もあります。圭子さん、そろそろ決断してはいかがでしょうか。モテているうちがチャンスですよ!(来週は新たなキャリア女子のラブストーリーをお届けします)

(写真:鈴木愛子)
大宮冬洋(おおみや・とうよう)
フリーライター。1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに就職。1年後に退職、編集プロダクションを経て02年よりフリーに。著書に『30代未婚男』(共著/NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)など。電子書籍に『僕たちが結婚できない理由』(日経BP社)。読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京もしくは愛知で毎月開催中。
ライター大宮冬洋のホームページ http://omiyatoyo.com/

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