ファミマのチーズスフレ、口の中でとろける味わい
大手のコンビニならば、通常の商品ラインアップに加え、プレミアムな上位ラインを展開しているのは当たり前。価格は少々高めだが、より素材や製法にこだわり、専門店級のおいしさを実現している。ファミリーマートのファミマプレミアムシリーズは特にスイーツが好評で、2016年4月5日に発売された「プレミアム 窯焼き半熟チーズスフレ」もおいしいと話題になっている。
チーズ系スイーツに力を入れる理由とは?
ファミマプレミアムシリーズの商品は、スイーツやサンドイッチなど多岐にわたるが、なかでもチーズ系スイーツが目を引く。15年からチーズタルト、ブリュレチーズケーキを販売しており、そして今回のチーズスフレと続く。また15年末は、チーズタルト専門店「パブロ」監修のチーズタルトも発売し、チーズケーキファンの間で大きな話題となった。
ファミリーマートがチーズ系スイーツに力を入れる理由について、同社商品部の川島氏は「チーズは男女ともに人気の高い味なので、種類を充実させている」と話す。確かにチーズ好きの女性は多く、また甘い物が苦手でもチーズケーキなら食べられるという男性もいる。今回、チーズスフレを新たに加えることで、"チーズ系スイーツに強いファミマ"をより印象づける狙いがあるのかもしれない。
窯焼き半熟チーズスフレは、北海道産のクリームチーズと牛乳を使用。スフレ生地を作る際に、チーズベースとメレンゲを手で合わせて仕上げ、半熟のふんわり感を維持させているのだそうだ。「ちょっとした条件の違いでスフレがしぼんでしまうため、工場で試行錯誤を繰り返した」(川島氏)という。
そのかいあってか、販売数は「通常の商品の約2倍で推移している」(川島氏)とのこと。ターゲットとなる購買層については、「女性やチーズ系のデザートが好きな人をメイン客層と見込んでいる」と話す。
半熟仕上げのふわふわ食感が決め手
早速、プレミアム 窯焼き半熟チーズスフレを食べてみた。
チーズスフレにスプーンを入れると、抵抗なく奥まで入っていく。もうこれだけで軽さが伝わってくるというもの。そして口に入れるとチーズの香りが広がり、ふんわりとしたスフレ生地がスーッと溶けていく。パサパサしていたり、口にケーキ生地が残ったりすることがなく、まさに"半熟"な仕上がりだ。
味については、もちろんチーズ感もあるが、卵黄を多く使っているだけあって卵の味わいが強く感じられた。チーズと卵の濃厚な味・香りだが、食感が軽いためあっさり食べられる。思ったより甘くないのも特徴として挙げられるだろう。筆者は個人的にレアチーズケーキよりも、ベイクドチーズケーキが好みなこともあり、あっという間に食べきってしまった。
三者三様の味わい
昨年発売され、最近リニューアルした「プレミアム ブリュレチーズケーキ~ベイクド&レア~」(税込み248円)と、「プレミアム チーズタルト」(税込み198円)も食べてみた。どちらもファミマプレミアムシリーズの商品だ。
タルトはクリームチーズと生クリームがバランスよく合わさっていて、口当たりは滑らか。スフレチーズケーキよりもチーズ味が強く、タルト生地はしっとり食感に仕上がっている。
ブリュレチーズケーキは3種のチーズを使い、ベイクド・レア・ベイクドの3層仕立てになっている。焦がし部分にはザラメの食感が残っていて、チーズケーキもすべて食感&味わいが異なる。それらが一体となって口に広がるぜいたくなチーズケーキだ。
以上、ファミマプレミアムのチーズ系スイーツ3商品を食べてみたが、その食感&味わいは三者三様。なかでも新商品の窯焼き半熟チーズスフレは、ふんわりとした食感で食べやすく食後のデザートにもぴったりだ。今後もファミリーマートでは「レアチーズ、ベイクドチーズ、ティラミスなど定番のチーズ系ケーキの展開を予定しています」(川島氏)とのこと。ファミマプレミアムのチーズ系スイーツは種類が豊富で自分好みのケーキが選べるので、ぜひ一度食べてみてほしい。
(ライター 津田昌宏)
[日経トレンディネット 2016年4月20日付の記事を再構成]
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