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お古の子供服、交換できる市 送ってポイントためる 箱で毎月届く有料制も

2016/1/28付 日本経済新聞 夕刊

着なくなった子供服の個人取引を仲介するインターネットのサービスが人気を集めている。子供は成長が早いため、すぐに服のサイズが合わなくなる。「いつか譲るから」「大切で捨てられないから」……。様々な理由で家庭に埋もれている子供服の有効活用につなげている。いらない服を提供する代わりに欲しい服がもらえるなど、使い勝手のよいサービスも増えている。

■送料無料、手間少なく

「キャリーオン」は子供服の個人間取引を仲介するサイトを運営(東京都港区)

「思い出が詰まっている服。大切に着てくれたらうれしいです」――。こんなメッセージが添えられた子供服が次々と届くのは、服の個人取引を仲介するキャリーオン(東京・港)のオフィスだ。同社は利用者から着られなくなった子供服を送ってもらうと、ポイントを付与。たまったポイントはサイトで欲しい服と交換する仕組みだ。ポイントがない場合、ネット通販のように購入もできる。

まず利用者がサイトで申し込むと、服を入れる専用バッグが届く。それに服を入れて送り返す。送料はかからない。同社は服の状態を確認して価格を査定。服を撮影してサイトに掲載する。売買で利用者同士のやり取りはない。現在の登録者は約7000人。これまで1万8000点の服や帽子、靴などが出品された。「新品で買うと高いブランドの服は人気が高く、すぐ売れる」(吉沢健仁社長)。

「子育て中のママに役立ててほしい」。こう話す今西敦子さん(37)は、都内に住む2児の母親だ。祖父母などからもらった服には、あまり着ないうちに子供のサイズに合わなくなったものもある。「送るだけで後の手続きはやってくれるから手間がかからない」と満足そうだ。

希望するサイズの子供服を一度に何枚も入手できれば、手間はいっそう小さくなる。そこで箱に入った子供服をまとめて受け取るサービスも登場した。トランクルーム運営の寺田倉庫(東京・品川)とネットベンチャーのボノボ(東京・目黒)が昨年6月から始めた子供服の交換サービス「マイクル」だ。着なくなった子供服を送るとポイントがもらえ、たまると服が10着前後入った箱と交換できる。どの箱にどんな服が入っているかは、あらかじめサイト上の写真を見て確認できる。このため、性別やサイズなどに応じて好きな箱を選べる。

■希望サイズまとめて

マイクルでは会員制も導入。毎月1200円を払うと、月1回子供服の詰まった箱をもらうことができる。現在、同社で対応している子供服のサイズは90~100センチだが、2月から70センチまで引き下げて扱う種類を増やす予定だ。服の集荷や検品、写真撮影などは寺田倉庫が担当。服が売れた場合は同社の倉庫から購入者のもとに届く。

「これまでは着なくなった子供服をやり取りする手段が少なかった」とボノボの谷本直人社長は語る。服を譲ったり、交換したりする相手はママ友や親戚など小さいコミュニティーに限られていたという。「ネットを使ったサービスで交換相手は全国に広がった」(谷本社長)。

スマートフォンを使ったフリーマーケット(フリマ)運営のメルカリ(東京・港)でも服を中心に子供関連の商品数は270万点を超え、全体の1割強を占める。おもちゃや絵本などもあり、豊富な種類がサービスの特徴だ。「出品から24時間以内に売れる商品も多い」(同社)。

フリマの醍醐味は出品者と購入者が交わすコミュニケーションにある。メルカリの場合、スマホでメッセージをやり取りしながら値下げ交渉が繰り広げられている。不要な服を売ったり、欲しい服を買ったりしたいときにネットで交換や売買するサービスは今後も広がりそうだ。

(電子編集部 古山和弘)

[日本経済新聞夕刊2016年1月28日付]

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