星の位置、目星はアプリで 空にかざすと星座を表示

秋から冬にかけて気温が下がると空気が澄み、天体観測に適した季節となる。星の観測は本来、山奥や離島など暗い場所が望ましい。人工の明かりが多い都市部の夜空では、ひしゃく型の「北斗七星(おおぐま座)」やW字に見える「カシオペア座」など誰でも知っている星座ですら、見つけるのに難儀する。コンディションが悪く星座が観測しにくい場合は、天体関連のスマートフォン(スマホ)アプリを併用するとよい。

★都会でも簡単に発見

夜空が明るい都市部でも、スマホアプリを併用すれば星座を見つけやすい

「スカイマップ」は、見たい星座の方角を手軽に特定できるアプリだ。米グーグルが開発した。後に自由に改変してもよいアプリとして公開され、現在はSky Map Devsが運営を引き継いでいる。公開されて以来、全世界で1000万人以上が利用している。

スマホ内蔵の全地球測位システム(GPS)やコンパス、時計機能と連動しており、アプリを起動したスマホを空にかざすと、その時間、その方角に見える星や星座を自動的に表示する。明るい1~2等星しか見えない都市部でも、スマホの画面と夜空を見比べれば、比較的簡単に星座を見つけられる。

見たい星座が画面に見当たらない場合は、アプリ付属の検索機能を利用しよう。「検索」画面で星座名や天体名を入力すると、画面に矢印マークが表示されるので、矢印の方向にスマホを動かそう。画面内に目的の星座や星が表示されると、丸印マークで指し示してくれる。

「おひつじ座」「おうし座」「やまねこ座」など、動物の名を冠した星座は多い。しかし、星々を見て山猫をイメージできる人はほとんどいないだろう。星座のイメージ図を確認したいなら「星座表」アプリがお薦めだ。スカイマップと同様に、GPSやコンパス機能と連動しており、スマホを空にかざすだけで、その方角にある星座を画面に表示する。

さらに、星座を構成する星々を線で結ぶだけでなく、星座のイメージ図を重ねて表示してくれる。本アプリは以前、有料で提供されていただけに完成度は高い。

星座にまつわるギリシャ神話について知りたいなら「88星座図鑑」を試してみよう。国際天文学連合が分類した88種類の星座の神話が詳しくまとめられている。

★宇宙の雑学も分かる

地球の成り立ちや土星の輪の仕組みなど、宇宙のことをもっと知りたい人にお薦めしたいアプリが「Mitaka Gallery -てのひら宇宙-」だ。さまざまな天体現象を最先端のコンピューターで描写して可視化する「国立天文台4次元デジタル宇宙(4D2U)プロジェクト」のコンテンツが閲覧できる。「月の誕生」や「銀河衝突」など、18種類が用意されている。

同アプリの特徴が、実測データを基にした緻密な「MOVIE(動画)」機能。例えば「月面全体の地形図」は、月周回衛星「かぐや」がレーザー高度計で観測したデータを基に、コンピューターグラフィックス(CG)で再現している。米航空宇宙局(NASA)の無人火星探査機「マーズ・グローバル・サーベイヤー」の観測データを基にした「火星探検」動画も興味深い。

本アプリは、iOSを搭載したiPhone向けだ。動画を閲覧するには、iPhoneが自宅などの無線LAN「Wi―Fi(ワイファイ)」に接続されている必要がある。Wi―Fiに接続されておらず、携帯電話回線で動画の再生ボタンを押すと、アプリが誤動作して動かなくなる場合があるので注意しよう。

今月22日には「オリオン座流星群」が、12月15日には「ふたご座流星群」が観測のピークを迎える。秋の夜長に空を見上げて、スマホ片手に星々を眺めてみてはいかがだろうか。

(電子編集部 菅井光浩)

[日本経済新聞夕刊2015年10月15日付]

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