思い出の写真が本になる フォトブックを作ろう
テンプレ使い楽々編集
「フォトブックにすれば、眠ったままの思い出をカタチにできる」と話すのは、フォトブック教室「メモアル」(東京都足立区)を開く徳本雅美さん。
フォトブックは、主にインターネットで、フォトブックサービスを利用して作る。パソコンかスマホで、自分で撮った写真をレイアウトして発注すれば、本の形になって宅配便や郵便などで届く。テキストも入れられる。1冊から発注でき、レイアウトも多くはテンプレートがあるので初心者でも意外に簡単だ。
今回、メモアルの教室に参加した一人、岩間郁子さん(同区・39歳)は、5歳と7カ月の2児の母親。フォトブックの存在を知らなかったが、子どもの保育園の友人宅で初めて見た。「すてきでした。写真館に頼まず、自分で作れるなんていいなと思った」という。
フォトブックの魅力は「従来の紙焼きを貼るアルバムと違って、写真の大きさに大小がつけられること。自分の思いを込めたストーリーが作れる」と徳本さん。「それが、書店で売っているような本になって届くと感動する」。また、1冊数百円から数千円でできるので、何人かに配りたいときにも助かる。
フォトサービスを提供する会社は「40社以上あるのでは」と徳本さん。その中から、どう選ぶか。
まずパソコンで作るタイプはデジカメで撮った写真が多く、じっくり作りたい場合に向く。卒園・卒業や結婚式、長寿のお祝いなどの記念品、子どもの成長記録、趣味の作品集などだ。
一方、2013年から増えてきているのがスマホで作るタイプ。スマホで撮った写真で、空き時間に手軽に作れる。卒業旅行、花見などのイベントをまとめたり、手ごろなプレゼントにも利用できる。岩間さんもまずはこのタイプで作り、次に子どもの成長記録にじっくり挑戦したいそうだ。
価格は、主に数百円台と千~3千円台に二極化。サイズ、表紙がハードカバーかソフトカバーか、ページ数、ケースの有無などにより違う。「製本方法、デザインも見て、自分がどういうタイプを作りたいかで決めて」(徳本さん)。「テンプレートが使いやすいなど操作性のいいものがおすすめ」と話す。
レイアウトはメリハリ
編集のしやすさで定評があるのがフォトブックの草分け「MyBOOK」。デザインテンプレートやイラストなども充実しており卒園・卒業用もある。画質はプロカメラマンの写真集で培った印刷技術が売りだ。
銀塩写真をそのまま製本し、従来の写真の高画質、長期保存性をうたうのは「vivipri(ビビプリ)」。紙に厚みもあり特別なものに。開きがフラットで、写真が見やすい。
富士フイルムのフォトブックの一つ「イヤーアルバム」は、写真のセレクトからレイアウトまで自動。時間がない人に便利だ。
「TOLOT(トロット)」はスマホからも作れ、500円の低価格でユーザーが増加中。文庫本サイズで64ページ。表紙デザインも180種類以上。手ごろなプレゼントにもなる。
作成のコツは「写真整理とレイアウト」と徳本さん。1カ月20~30枚程度に絞れるとベスト。アクセントになる人物以外の写真も残しておこう。レイアウトは、リズムをつけて。他の人が作った作品を見られるサイトは参考になる。
「フォトブックは、作る、見る、見せると3つの楽しみがある」(徳本さん)。撮った写真が輝き出す。
(ライター 小長井 絵里)
[日経プラスワン2015年3月14日付]
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