「大学を卒業して就職した1期生30人超のうち有名企業は3社程度。あとは名前も知らないスタートアップで力を試しています。アフガニスタン出身の子は大学時代に同国でサマースクールを開き、土地を寄付してくれる人が見つかったので学校を開くそうです」

――ISAKの将来の姿をどう考えていますか。

「完成形はありません。何を託されている組織なのか、私自身が常に問い続けています。教育界に新風を吹き込むお手伝いをしようと、日本の学校教育の改革や、新しい発想で教育事業を立ち上げる社会起業家などを支援する事業を19年に始めました。教育界に選択肢の幅が広がることに貢献できればと思います。一人では変革できないと痛烈に感じているので、卒業生も含めて変革を起こしてくれる人を増やしたいです」

「コロナ禍にもかかわらず、1年生の募集40人に新学期の応募は518人。規定の課題を提出した応募者も239人と、いずれも過去最多でした。チェンジメーカーとして次代を引っ張る希望者は増えています」

(編集委員 宮内禎一)

■名前に託した親の思い
 こばやし・りん 1974年東京都生まれ。東京大経済学部卒、モルガン・スタンレー入社。国連児童基金(ユニセフ)などを経て、2014年に谷家衛氏と一緒にISAKを立ち上げた。
 名前の「りん」が平仮名なのは「『倫』や『鈴』だと親の期待が入る。自分で色をつけてほしいという両親の思いから」。海外での発音のしやすさも考慮された。名付けの意味を理解できた時から「自分の人生を歩もう、人生の舞台は日本だけではないかもしれないと思っていた」。

[日本経済新聞夕刊 2021年8月12日付]

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