新しい働き方「多様性を長所に」 女性リーダーら討論日経バーチャル・グローバルフォーラム

2021/4/19

新型コロナウイルスの感染拡大で我々の生活は大きく変化した。日本経済新聞社は2~4月にかけて「Women in Innovation 女性リーダーが見るポストコロナ時代 新しい働き方・生き方」と題し、全4回のフォーラムを主催。政治や企業など各界のリーダーに、今後、女性が活躍するために重要な視点を語ってもらった。

第3回のフォーラムで討論する小林いずみ氏(右)とシェリー・ゴー氏(東京・大手町)

ダイバーシティ「取り組む姿勢あれば、理解者増える」

人口減社会の中で、企業の成長に欠かせないのがダイバーシティ(多様性)の尊重だ。

新日本科学は2007年から社内に横断的な委員を作り、事業所併設の託児所を設けたりロボットで作業を効率化したりと、女性の働きやすい環境作りを進めてきた。ダイバーシティをテーマにした2回目のフォーラムで社長の永田良一氏は「女性だけでなく、高齢者や外国人など多様な人が関与できるようにすることが企業の存続に欠かせない」と強調した。

同社は地道な取り組みを重ね、現在は半数程度の社員が女性だという。ダイバーシティを進める際、社内で意見の衝突はあった。それでも「できるところから取り組むという姿勢があれば、理解者は増えていく」(上席執行役員の長利京美氏)という。

「コロナの時代に新しいアイデアを生み出すためには、多様性のあるチームが必要になる」と提言するのは、IBMでフェローを務める浅川智恵子氏だ。14歳で失明し、当初は移動や情報へのアクセスで苦労した。逆境をバネにIBMで音声読み上げや屋内でのナビゲーションシステムの開発に携わった経験を語った。その上で「自身のダイバーシティを長所に変えることができた」と振り返る。

女性のエンパワーメント(能力開花)やイノベーションをけん引するリーダーの育成も鍵となる。

小さなステップでリスクとり 新しい役割にトライ

フィリップモリスジャパン社長のシェリー・ゴー氏はアジア各地でマーケティングなどを担当した経験を生かし、18年に日本法人の社長に就任。3回目のフォーラムでは、言語の壁に苦労しつつも社員の声に耳を傾け、透明性の高い組織づくりに努力したことを語った。

ゴー氏は女性育成のためには「模範を示す人が必要になると同時に、柔軟な仕事時間を選べるなど、個別のサポートも必要」と話した。

会社の施策と同時に、女性の意識改革も重要だ。キャリアを積む上では「小さなステップでリスクをとりながら、居心地の良いところに出てみることが大切」(ゴー氏)。新しい役割やプロジェクトにトライしてみると、自らの強いところや弱いところが見えてくる、と話す。

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「リーダー、強さより誠実さ」 衆議院議員 野田聖子氏