洗剤は目的別に3種類 普段着おしゃれ着、汚れに粉末洗濯家 中村祐一

日々の洗濯で何気なく使っている洗剤。試しに売り場や通販サイトで探してみると、それこそ膨大な種類がある。どれを選んだらいいのと質問を受ける機会も多い。なかなか悩ましいところだが、洗剤はおおよそ3つに分類できると私は考えている。

まず普段着を洗う液体洗剤。それから汚れをしっかり落とすための粉末洗剤。最後にデリケートなおしゃれ着を洗う洗剤だ。私は素材や汚れ方などに合わせ、3つのタイプの洗剤を使い分けている。

部分洗い用、ジーンズ用、ニット用など、もっと細かくアイテムごとに洗剤をそろえる手はある。しかし多く買いそろえるのは手間がかかるし、無駄が多くなってしまう。手元に置くものを決めるときは3つのタイプを意識して選ぶのがベストだと思う。基本は普段着用とおしゃれ着用を用意。子どもの食べこぼしや運動汚れ、作業着や白いシャツを着る機会が多い家庭は粉末洗剤も買い求めよう。

それぞれの洗剤の選び方にもポイントがある。まず普段着用の液体洗剤。最近は少量で洗浄力が期待できる濃縮タイプも登場している。最も多く使うので、使い勝手や香りなど好みに合わせ、手ごろな価格のものを選ぶといい。

普段着用だといっても、汚れがひどいときに部分洗いするのにも使える。ただ蛍光剤が入った洗剤の場合、衣類に直接つけると、その部分が白光りするといったトラブルが起きやすい。普段使うときも白いシャツはいいが、淡い色の衣類だと、色あせてみえてくることがある。注意したい。

蛍光剤入りの洗剤は部分汚れに使うと白光りしやすいので注意
酵素入りの粉末洗剤はつけ置き洗いで効果を発揮

ブラックライトを当ててみると、一目瞭然
おしゃれ着用の洗剤はプロ仕様のものを使い比べてみるのもいい

粉末洗剤にはアルカリ剤が多く含まれており、洗浄力が強い。酵素入りのタイプも多く、いつもの洗濯では残りがちな皮脂やタンパク質の汚れも落としやすくなる。40度ほどのお湯に溶かし、30分程度つけ置きするといい。白いシャツをより白くみせたい場合には蛍光剤入りのものを選ぼう。水量の少ないドラム式洗濯機では溶け残る場合がある。あらかじめぬるま湯で溶かして入れてみよう。

普段着用の液体洗剤も粉末洗剤にも漂白剤配合タイプがある。ただ漂白剤は衣類の状態を見ながら別に加えた方が効果は出やすいと思う。個人的には漂白剤のないタイプをお勧めしている。

おしゃれ着用の洗剤は衣類の繊維を傷めないように考えられている。肌触りや着心地に差が出る。インターネットで探すと、プロ仕様のより本格的な洗剤も見つかるはずだ。大事にしているアイテムを洗うのに使うことが多いので、いくつか買って試し、仕上がりを比べてみるといい。ただおしゃれ着用の洗剤に含まれる成分は衣類に直接つけるとシミになる場合がある。気を付けたい。

洗剤は料理で言えば調味料のようなもの。3つのタイプの洗剤を衣類の状態に合わせて使い分け、洗濯の効率アップにつなげよう。

中村祐一(なかむら・ゆういち)
1984年生まれ。クリーニング会社「芳洗舎」(長野県伊那市)3代目。一般家庭にプロの洗濯ノウハウを伝える「洗濯家」として活動。「洗濯王子」の愛称でメディア出演も。

[日本経済新聞夕刊2021年3月2日付]

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