店舗の改革はゼロベースで

――「全体最適」ではない縦割りの「部門最適」を脱して壁をなくそうとしているのですね。

「組織自体をガンガン変えています。業種や業界の発想では『部門最適』になってしまいます。『お客様最適』で考える必要があります。チェーンとしてどうかではなく、1店ごとに見直そうと言っています。3年前は店をきれいにして、商品構成を直そうという感じでしたが、今はゼロベースで考えます。たまプラーザ店は想定以上の売り上げの伸びです。ほかの店舗の改革をスピードを上げてやっていきます」

――「ユニクロ」や「しまむら」など普段着を扱う専門店が多数ある中で、ヨーカ堂で普段着を買うメリットを顧客にどう感じてもらいますか。

使用済みペットボトルから再生した衣類など、環境に配慮した商品を展開する

「ヨーカ堂に対する信頼感は『悪いモノはなく、質にこだわる』というところにあります。オリジナル商品も強化しており、当社はワンストップで買い物できる良さを発揮していきます。ユニクロなど外部企業と自営を組み合わせて特色を出したいですね」

――西友に楽天が資本参加するなど、リアルとネットの融合がさらに進みそうです。

「当社はネットスーパーを長年手掛けており、知見は蓄積されています。店から顧客に届けるだけでなく、物流センターからの直接配送もしっかり進めていきます」

――社長就任から来年で5年目になります。

「ヨーカ堂は変わります。変えていかなくてはいけません。挑戦することが大切です。目立つようなことは少ないですが、着実に足元を固めます。弾を込めて、撃つときは撃つぞと」

(聞き手は日経MJ編集長 鈴木哲也)

三枝富博
1973年(昭48年)明治大法卒。証券会社を経て、76年イトーヨーカ堂入社。中国事業の創業メンバーとして、97年成都へ出向。09年成都イトーヨーカ堂董事長、11年ヨーカ堂執行役員、13年常務執行役員。17年より現職。趣味は街歩きや乗馬。神奈川県出身。70歳
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