生鮮売り場に主役商品展開

――9月にはストックしやすい卵加工品や総菜などの新規事業の「フレッシュストック」を発表しました。主役を目指せる商品群ですね。

新規事業の「フレッシュストック」は調味料や総菜、卵加工品など事業を横断して商品を展開する

「新型コロナの影響で買い物の回数や時間は短くなりました。スーパーの滞在時間は15~30分の人が8割です。青果や精肉、鮮魚など生鮮食品の売り場を中心に買う人が増えています。でもマヨネーズやドレッシング、ジャムは加工食品の売り場にあります。買い物時間が短くなると、我々の商品が目に留まる時間も少なくなります。そこでフレッシュストックの開発を加速しました」

「消費スタイルが元には戻らないと言われる中、生鮮売り場で展開するような商品を開発して需要を作り出さないと、我々の発展はないぞと、社内で言っています」

「『食卓を科学しろ』と日ごろから言っています。従来は売り場の変化に合わせた商品作りが大切でした。ただ売り場は食卓の変化を受けて変わります。つまり変化の元は食卓にあります。変化を予測して動かないと、時代に先がけた商品開発はできません。お客様が気づかないニーズはいっぱいあります。だからこそ食卓を科学することが大切なのです」

――ネットとリアル店舗が融合する中で、ネット向けの商品戦略も重要になりますね。

「デジタル戦略を強化しようと体制を整えています。生協やアマゾンなどの宅配が伸びています。ただ量販店向けと同じものを流しても良い反応は得られません。特に宅配で伸びているのが簡単に調理できるキット商品です。コロナ下で売上高の伸び率は2桁が続きます。今後はSNS(交流サイト)も活用します」

――小売業のプライベートブランド(PB)の生産受託については、どう対応していますか。

「我々が作れるものであれば断る必要はありません。条件が合い、信頼関係があればやらせてもらいますが、採算が合わないものはお断りしています。自分たちがやる仕事かどうかは見極めます。これまでキユーピーは利益が出たらマヨネーズの価格を繰り返し下げることで、生活必需品に育て上げました。ナショナルブランド(NB)を徹底して磨き、お客様に満足してもらうのが正しいやり方だと考えます」

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