ぴあ社長「コロナ収束しても、業界立ち上がれない」

4月25日にオープン予定だったライブ施設「ぴあアリーナMM」(横浜市)
4月25日にオープン予定だったライブ施設「ぴあアリーナMM」(横浜市)

新型コロナウイルスの影響による公演中止で、3月下旬までに1750億円ものチケットが払い戻しになった(ぴあ総研調べ)。ぴあの矢内広社長にライブエンターテインメントへの影響などを聞いた。

金銭的な救済を

――ぴあ総研は5月末まで今の状態が続けば、チケットの払い戻しは3300億円にのぼると推計している。年間市場規模の37%に相当する大変な額だ。

「人類の大きな財産でもある舞台芸術が失われる危機にある」と矢内社長は訴える

「コンサート、演劇、ミュージカル、スポーツなどを合わせた数字だ。これらの事業者は自らの利益より公共を優先させ、自己犠牲を受け入れて公演を『自粛』した。新型コロナウイルスは、観光、運輸、飲食など多くの業界に打撃を与えているが、ライブエンタメ業界は、自らの事業を自らの決断で止めた」

「しかも事業者はきちんと公演の準備をしているため、リハーサルにかかったコストがある上、チケット代が入ってこないとなると収支がマイナスになる。この業界は、多くの中小事業者や個人事業主で成り立っている。今のままでは、ウイルスの問題が収束しても、業界が再び立ち上がれなくなる」

――公演再開のメドは立たないが、ライブや演劇などの舞台芸術が今後も存続するために、何が必要か。

「政府にはまず中小、個人の事業者への金銭的な救済をお願いしたい。具体的には、実害の5~8割を目安に補助していただきたい。そして、いずれ自粛が緩和されたときに、どういう条件なら公演ができるのか、ガイドラインを示してほしい。(会場内が静かな)クラシック音楽や、野外のコンサートと、狭い室内でのイベントを、一律にとらえるべきではないだろう」

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会場確保難しく
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