アプリで家事が楽々 献立づくり・ゴミの日アラーム…
生活コラムニスト ももせいづみ
先日、30代から70代の主婦層メインの講演で、開始直前にパワーポイントが映せないというトラブルが。用意した写真やレジュメ一切ナシで2時間近い講演をどう乗り切ろうか途方にくれた時、とっさに思いついたのが、「みんなでスマホで検索してみましょう」。
持っていない人は隣の人に見せてもらって、と伝えたのだが、結局70人近い参加者全員がバッグからスマホを取り出していた。熟年層含む主婦が、みなスマホを持つ時代。そうか、であれば大手を振って、家事や育児にもスマホを。というわけで、今回はスマホの家事アプリの話。
まず活用してみたいのが、献立生成のアプリ。「献立を考える」のも立派な家事のひとつで、毎日考えることにストレスを感じる人も多いはず。レシピ検索や動画のほか、カロリーやアレルギーを考慮して毎日献立を提案してくれるアプリも多い。
私のオススメは「冷蔵庫レシピ料理アプリpecco(ぺっこ)」。冷蔵庫にある食材を登録しておくと、それで作れる献立を提案してくれる。料理に使った材料は自動で減算されるので食材の在庫管理がラクチンだし、作った料理の栄養やカロリー計算もリポートされるので助かっている。
「買い物リスト―写真でメモする買うものかご」も使い勝手がいい。音声で簡単に商品を検索してリストが作れるし、写真を登録することもできる。家族で共有しておけば、必要な物を写真で知らせることができるので、確実に買ってきてもらえる。このように、アプリは家族間で家事の情報を共有できるというメリットも大きい。
その意味では、スケジュールや家事シェア、家計簿などのアプリも大いに活用したいのだけれど、シンプルに需要があるのが「ゴミの日アラーム」かも。自分でゴミの日を登録し、前日と当日の朝に知らせてくれるアプリだ。今は独自のアプリを配布している自治体もあるので要チェック。アラームで知らせてくれれば、家族でのゴミ出し分担もスムーズに行えそう。
ほか、共働きの育児世代にぜひ使ってほしいのが、「おたよりBOX」や「おたよりクリップ」など、子供が持ち帰るプリントを写真に撮ってそのまま管理できるアプリ。参観日参加や持ち物チェックを1人で抱え込まないためにも、どんどんシェアしていこう。
また、診察券をスマホにひとまとめにして、予約やネット受付などもできる「EPARKデジタル診察券」などのアプリを使って診察券と病院情報を共有しておくと、子供が急に発熱した時などに仕事先から誰でも対応できる。
アプリは新しい情報や知恵を運んでくれるほか、家事を可視化して整理し、家族間で情報をシェアしやすくする効果も。上手に利用し、さくさく家事を時短しよう。
東京都出身。暮らし、ライフスタイルを主なテーマとするコラムニスト。本コラムを含め、自著のイラストも自ら手がける。「新版『願いごと手帖』のつくり方」(主婦の友社)、「やれば得する!ビジネス発想家事」(六耀社)など著書多数。
[日本経済新聞夕刊2020年1月21日付]
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