powered by 大人のレストランガイド

シンガポール金箔バーガー1個2万円 高級化の極み?

日経MJ

究極のグルメバーガーは金箔つき
究極のグルメバーガーは金箔つき

パンは純金の金箔で覆われ、中身は神戸牛の分厚いハンバーグにフォアグラ、ロブスター、キャビア、トリュフ――。こんな高級食材がオンパレードのハンバーガーがシンガポールで話題を呼んでいる。1個250シンガポールドル(約2万円)と、高級ハンバーガーのブームが続く同国で最も高いという。

ビジネス中心地近くにあるハンバーガー専門店、ロンバルドが売り出した。オランダ・アムステルダム発の人気店で、これが海外1号店だ。純金バーガーは開店記念の2週間限定で、利益はチャリティーに寄付する。本店創業者のマルテイン・フェルドンク氏は「40~50個売れればうれしい」と話した。

「素材の質の良さは通常メニューでも同じ」とシンガポール店のオーナー、イブリン・イムさんは強調する。同店は和牛やアンガスビーフを使った「グルメバーガー」と呼ばれる高級ハンバーガーを扱う。価格は純金バーガーほどではないものの、20~40シンガポールドルと高めの設定だ。

こうしたグルメバーガー市場は、シンガポールで急成長している。海外の有名店が相次いで進出したことで、市場をけん引した。3月末には米シェイクシャックが東南アジア初の店を開業。独ハンス・イム・グリュックは過去2年で4店を出店した。

ウルフバーガーなど、地元勢も育ってきており、もはや「ファストフードとは別物」という認識も定着。グルメバーガーを6シンガポールドル未満のビッグマックと同様のハンバーガーとして比べる人は少ない。

人気の背景にあるのが、豊かさを増すシンガポーリアンだ。同国の世帯所得中間値は過去5年で18%増え、2018年に月9293シンガポールドルに達した。「海外で食べたおいしい物を地元でも、という需要は大きい」とイムさんは話す。

金融機関秘書のシャロン・パンさんはロンバルドを同僚と訪れ、25シンガポールドルのハンバーガーを注文した。「おいしいランチは自分へのご褒美だから、この程度ならば惜しまない」と話す。ただ「純金バーガーとなると、即断できないけれど」と笑った。

(シンガポール=谷繭子)

[日経MJ 2019年10月21日付]

メールマガジン登録
大人のレストランガイド