カフェインとりすぎ注意 錠剤など普及、増える中毒

2019/3/18付

カフェインの過剰摂取による急性中毒が増えている。カフェインは依存性があり、短時間に大量に摂取すると、めまいや過呼吸などの中毒症状が出て死に至る恐れもある。近年は眠気覚ましや疲労回復のため、若者を中心にカフェインを含む錠剤やエナジードリンクが広まっている。国は市民向けの勉強会を開くなどして過剰摂取への注意を呼びかけている。

2016年10月、関西医科大病院(大阪府枚方市)の高度救命救急センターに20代の女性が急性カフェイン中毒で運ばれてきた。女性は意識不明となり心肺停止の状態に。救命医らが心臓マッサージや電気ショックなどの処置に当たって一命をとりとめた。女性はその後、治療のため約2週間入院した。

心臓への刺激作用

女性は自殺目的で数時間のうちにカフェイン錠剤を200錠以上飲んでいた。摂取量に換算すると23グラムだったという。寺嶋慎也医師は「服用後すぐに家族に発見されて病院に運ばれてきたため助かった。カフェインを大量に摂取した場合は一刻も早く治療することが重要だ」と説明する。

同センターでは10年までの5年間に急性カフェイン中毒の患者を受け入れたことはなかったものの、11~18年には7人が救急搬送されたという。

コーヒーやお茶、医薬品など幅広く含まれているカフェインには中枢神経系を興奮させて眠気を払う作用のほか、疲労軽減の効果もある。ただ心臓への刺激作用もあり、短時間で1グラム以上摂取すると動悸(どうき)や過呼吸、不整脈、吐き気などの中毒症状が現れ、5グラム以上が致死量とされている。

厚生労働省などによると、カフェイン濃度は粉から抽出するドリップコーヒーや顆粒(かりゅう)を湯で溶くインスタントコーヒーでも100ミリリットル当たり60ミリグラム程度とほとんど変わらない。紅茶やほうじ茶、ウーロン茶は同20~30ミリグラムだ。13年ごろから日本国内で販売が拡大したエナジードリンクや眠気覚まし用飲料では、100ミリリットル当たり300ミリグラム含む製品もある。

カフェインの取り過ぎで吐き気やめまいなど軽い症状であれば治療は薬の服用と点滴で済むが、重症の場合は体内への吸収を抑えるため、多くの物質と結合する吸着剤「活性炭」を投与したり、血液透析をしたりする必要がある。

コーヒーやお茶、エナジードリンクによる中毒例はほとんどないが、会社員や受験生らが眠気覚ましでコーヒーと併せてカフェイン錠剤を飲む人もおり、全国でも救急搬送されるケースが増えている。

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