時間84円で若者熱中 イスタンブールのネットカフェ
トルコではスマートフォン(スマホ)の普及、通信速度の向上でインターネットカフェの利用状況が大きく変化している。かつてはインターネットサーフィン、チャット、資料印刷などのために利用されていたが、最近ではオンラインゲームを楽しみたい若者たちであふれている。
最大都市イスタンブールで平均的なネットカフェの利用料金は1時間4リラ(84円)。トルコでは日本の個室風ではなく、韓国で「PC房」と呼ばれるように、1つの空間に多数のパソコンが並ぶ方式を採用している。市内にあるネットカフェのスタッフ、スレイマン・ウルチさん(35)に聞くと、顧客の大部分は2~4人の友人グループでゲームを楽しみにやってくる若者だ。個人客も含めた全体の「99%」がゲーム目的という。
家庭のネット環境向上やスマホの普及で、旧来型のネットカフェは廃れ、店数はピーク時の3万店超から約半数に減った。営業を続ける店舗の経営者は旧型PCを性能の高いゲーム用へと更新した。
市内で最先端のゲーム用PCと十分な通信速度を提供する人気店舗の場合は、ゲームに特化した動画配信サイトTwitchを利用できるパソコンも設置され、1時間の利用料金は14リラまで上昇する。このような店では5~6人用の個室で、eスポーツ選手がチームで練習に励んでいる。
友人3人でネットカフェを訪れた大学2年生のアルダ・ドゥマンさん(21)はネットカフェユーザーの間で最も人気のある韓国製のオンラインのシューティングゲーム「プレイヤー・アンノウンズ・バトルグラウンズ(PUBG)」をプレーしながら「友人と交流しながら遊べるネットカフェが大好きだ」と語る。
(イスタンブール=シナン・タウシャン)
[日経MJ 2019年2月25日付]
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