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首都圏トップの営業マン 「売る姿勢」見せず売る秘訣 いすゞ自動車首都圏 小室幸嗣さん

2018/10/18付

いすゞ自動車首都圏の小室幸嗣さん

いすゞ自動車首都圏(東京・江東)中央支店(同)の小室幸嗣さん(31)は、2017年度に新車や中古車、保険などを総合した販売実績で、首都圏トップの成績をあげた。顧客との何気ない雑談の中に情報のアンテナを張り巡らせている。用途に合わせた最適なオーダーメード製品のトラックを届けたいと、情報分析と提案作りにいそしむ。

いすゞ自動車グループのいすゞ自動車首都圏は関東地域でトラックの販売・保守サービスを担う。同グループでは毎年、新車や中古車販売、保険契約数などの実績から総合成績で上位40人の営業担当者を「全国優秀営業スタッフ大賞」として表彰する。小室さんは17年度にその中でもトップの成績で同賞を受賞した。

■話題織り交ぜる

商用車の販売店は乗用車のようなショールームを持たないため、訪問営業が中心になる。顧客への定期訪問の際の小室さんのモットーは、なるべく「売る姿勢」は見せないことだ。訪問中の顧客との会話では、業界情報の交換や、業務中に起きた課題を聞き出すことに主眼に置く。

物流会社にとって業務上で発生する事故は頭痛の種だ。「荷降ろしの際に社員が手を挟んでしまう事故があるみたいですよ」。小室さんは雑談の中にさりげなく最近の業界の話題を織り交ぜていく。

「うちの社員でも同じような事故があったみたいなんだよ」。顧客がそう反応すればしめたものだ。すかさず「荷物を上げ下げする装置『ゲート』の安全対策として、反射板を付けている企業がありますよ」。小室さんは作業時の安全対策マニュアルやゲートの商品資料を取り出す。

トラックの製造は商用車メーカーだけでは完結しない。冷凍設備やダンプ、ミキサーなど顧客の業態に合わせた架装物を後ろに取り付ける。オーダーメード製品と呼べるほど車型は多様で、架装メーカーとの連携が不可欠だ。「用意した資料の中には架装メーカーに頼んだものもあります」と小室さんは苦笑する。

商談につながらない段階でも、架装メーカーと新製品などの情報交換を欠かさない。場合によっては定期訪問の際に架装メーカーの担当者も巻き込む。トラックを売るのではなく、顧客とともに製品を作り上げている雰囲気を醸成するのだという。

訪問前には過去の営業資料に目を通し、これまで成約した商品の価格や仕様を頭にたたき込む。顧客からの質問には「燃費がよくなる」「事故が減る」ではなく、定量的な効果を示すように心掛ける。「事前準備が好きなんです」と小室さんは語る。

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