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百貨店婦人服売り場が20代に好評 50歳部長の集客術 阪急阪神百貨店 阪急うめだ本店 民谷啓さん

2018/5/24付

阪急阪神百貨店阪急うめだ本店の民谷啓さん

 苦戦が続く百貨店業界で、売り上げを伸ばしている阪急阪神百貨店の阪急うめだ本店(大阪市)。好調の一躍を担うのが、婦人服カテゴリーの中でも人気の「モード」売り場だ。売り場づくりや販売の中心となっているのが、モードファッション商品部長の民谷啓さん(50)だ。

 アパレル不況が叫ばれて久しいが、阪急うめだ本店の婦人服販売は好調だ。とりわけ、先端ファッションが集まる3階のモード売り場には、ファッションに関心が高い顧客が大阪だけでなく、遠方からも集まる。

 民谷さんは、モード売り場に並ぶ商品の仕入れと店頭での販売の両方を担当。最先端の流行をとらえた商品や商品情報を仕入れるために、1年のうち2~3カ月はニューヨークやロンドン、ミラノ、パリと世界各地を飛び回る。商品と共に欧米から日本に持ち帰った様々な情報を顧客に提供できるのが強みだ。

 例えば、商品の説明をする際に、自身が世界中で集めたブランドの背景や現地でのエピソードを伝える。どんな飾り付けだったか、流れていた音楽など、ニューヨークやパリでのコレクションの展示会場の様子を具体的に伝えることで、顧客自身も現地の情景を思い浮かべることができ、目の前の商品への関心も一層高まるのだという。

 「お客様に『これが流行なんです』というだけでは、響かない。商品の背景にある情報を届けることでブランドを知ってもらい、好きになってもらえる」(民谷さん)。店頭で得た顧客の好みや商品への反応も、次の仕入れに役立つ貴重な情報だ。

 民谷さんは、社内での情報の共有にも力を入れている。通常は商品仕入れと店頭に立って販売する従業員は別の部署にいるため、情報交換をする機会はあまりない。「以前は仕入れや接客、販売促進と各部署がばらばらになっていた」(民谷さん)

 そんな状況を変えようと民谷さんは情報交換のための報告会を始めた。週に一度、民谷さんを含めた商品仕入れ担当者が流行や商品の傾向を報告することで、売り場で働く社員も、各地を回る仕入れ担当と同じように顧客に最新の情報を提供できるようになった。部署の垣根を越えた連携が売り場の好調に結びついている。

 売り場でのささやかな気づきも売り上げにつながる重要な要素を含んでいる。民谷さんが接客担当者と積極的に会話をするように心がけているのは「普段の雑談が思いがけない価値を生むことがある」からだ。

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