エースのエース店長 ネットと店舗結び売り上げ急増エース アルデ新大阪店 広川裕さん

かばん大手のエース(東京・渋谷)が運営する「エース アルデ新大阪店」(大阪市)は、関西圏でトップ級の売上高を誇る。2017年4月に店長に就いた広川裕さん(37)の下で、前年比で30%以上の売り上げ増を達成。創業記念式典で「精励賞」を受賞した。

「全ては準備で決まる」。売り上げを伸ばす秘訣を広川さんはこう話す。毎日欠かさず、通勤中に自社のオンラインストアを確認する。実店舗での接客が仕事だが、「今やインターネットありきの時代になった」として、まずネットの情報収集を優先する。

例えば、トップページに登場する商品が変われば、店頭での配置も変える。ネットを見て実店舗を訪れるケースが増えているためで、顧客が気になった商品は目立つ場所に置く必要がある。在庫がない場合でも「事前にそれに近い機能性の商品を店舗スタッフで共有する」。常に利用者の視点に立って細かく情報を拾うことで、必然的に売り逃しも防げるというわけだ。

自社サイトだけでなく、セレクトショップや同業他社のサイトもチェックする。画像共有サイト「インスタグラム」などのSNS(交流サイト)の情報も重要だ。地道な積み重ねが最新の流行や他社の価格帯に関する豊富な知識となり、接客に役立つ。

情報収集をするのは、「なぜ人気なのか、その背景を説明できることが強みになる」からだ。例えば、通勤・通学でもよく見かけるリュックバッグ。男女共に愛用者が増えているが「ただ『人気ですよ』では、押しつけられている感じがしてしまう」。

そこで「ここ数年、スマートフォン(スマホ)が大きくなり、片手では使いづらい。両手が空くリュックが人気です」と流行の理由をしっかり説明するのが広川流。これにリサーチ済みのトレンドの色や柄などを組み合わせて薦めることで、顧客は納得し、購入につながるという。

入社5年目の広川さんだが、過去に販売された自社商品に関する知識も豊富だ。来店者には「エース好き」が多く、過去のモデルを使っていることも多い。来店時に「いつも商品を使って頂き、ありがとうございます」と対応できなければ店員として失格だと考える広川さんは「あらゆる勉強をした」という。

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