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寝返り機能やリクライニング…  介護ベッドどう選ぶ

2018/4/18付 日本経済新聞 夕刊

時間を設定して自動的に寝返りできる介護ベットもある(フランスベッドのリハテックショップ新宿店)

 寝床から起き上がるのが困難になった高齢者や、支える家族にとって頼りになるのが「介護ベッド」だ。自宅で利用している人の多くは、介護保険サービスを使ってレンタルしている。最近は「自動寝返り」機能や、リクライニングチェアのように使える製品も登場している。高齢者を高齢の家族が支える「老・老介護」が増える中、お互いの負担を減らせる賢い介護ベッドの選び方を探る。

 「夜中に起こされることがなくなり、ぐっすり眠れるようになりました」――。山形県の医療法人社団悠愛会の大島啓悟常務理事は、介護老人保健施設に入居している高齢者からこんな声を聞くという。同会は昨春、身体を動かすのが難しく床ずれの恐れがある高齢者らが暮らす「さくらパレス」と「メルヘン」(ともに同県)に「自動寝返り支援ベッド」約200台を導入した。

 このベッドは電動操作で床板が左右に傾き、体の向きを変えられる。何時間ごとに床板を動かすかは、個々の利用者に応じて設定できる。特に効果を発揮したのが夜間だ。同会の施設では床ずれを防止するため、数時間ごとに職員が高齢者を抱えて体の向きを変えていた。この「寝返り介助」は重労働で、眠りも妨げてしまう。

 自動寝返り支援ベッドはゆっくり動くので、気が付かずに眠っている人も多いという。メーカーのフランスベッドは1月から木目調の家庭向け製品のレンタル・販売を開始した。

パラマウントベッドの介護ベッドにはリクライニング機能も(東京都江東区)

 メーカー各社は利用者の負担を減らそうと工夫を凝らしている。パラマウントベッド(東京・江東)の「楽匠」は、水平のベッドがリモコン操作でリクライニングチェアのような形に変わる。利用者は背もたれと足を載せる部分を同時に動かせる。

 同製品を使っている要介護5の男性(77)の妻は「夫は座って食事をしたい思いが強くありました。食事の介助も楽になりました」と顔をほころばせる。

 厚生労働省は福祉用具としての介護ベッドの定義を示している。ベッドから落ちてケガをしないよう側面に柵(サイドレール)があり、さらに(1)背部または足の傾斜角度が調整できる(2)床板の高さが調整できる――のいずれかの機能を備えている必要がある。

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