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メタウォーターの大西正浩氏と高速ろか機(モデル)

メタウォーターの大西正浩氏と高速ろか機(モデル)

水処理大手メタウォーターは国内の上下水道分野で民間資金を生かす官民連携(PPP)約60件中30件を受注し首位を走る。2017年9月には大阪市の海老江下水処理場の改築更新を267億円で大成建設やクボタなどと共に受注した。この大型事業を担当した西日本営業部第一課を引っ張るのが担当課長の大西正浩さん(45)だ。

「何よりも情報収集を徹底することが大事だ」。大西さんは大阪府内の自治体を相手に上下水道処理施設のプラントを販売する。週の半分以上は大阪市の建設局や水道局に通い営業。新規案件はもちろん、受注済み案件もフォローして顧客から情報を集める。

大事にしているのは、顧客に直接会いに行くことだ。すぐに受注につながらなくとも「それまで出てこなかった課長さんが出てくる」ことがある。顧客の微妙な対応の違いから情報を引き出す。他企業のパンフレットに付箋メモが付いていれば自らの提案にも応用できる。メールではすくいきれない小さな変化の把握や情報の蓄積が武器になる。

◇  ◆  ◇

大型プラントの建設は用地買収も含めると早いものは10年前から動き出す。計画が二転三転することも多い。実際に案件が具体化したときに効果的な提案をするには、日々の情報収集が欠かせない。

大西さんは1996年に日本ガイシに入社した。富士電機と2008年に事業統合してメタウォーターになる前だ。大学では応用化学を専攻し技術営業枠で採用された。上下水道プラントの技術にも興味を持ち知識を身に付けていった。早く営業先の信頼を得ようと、分からないことは専門家に確認してから向かった。「お客さんの時間を効率化できるし、名前も覚えてもらえる」と利点を説く。

東京出身で初任地は大阪。東京の学生時代は自分で「面白いヤツ」と思っていたが、事務所で岸和田の女性社員に「おもろうないわ」と言われショックを受けた。営業トークが堅苦しくならないよう、ボケの技を磨いた。2~3年すると「ツッコミも入るようになった」。自然と商談もうまく運ぶ。大きい案件を抱えるときもユーモアを忘れないのは大阪勤務のたまものだ。

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