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地域ぐるみで食生活改善 健康寿命、伸びた地域も 自治体が地元の店に呼びかけ、野菜たっぷりのメニュー開発

2018/2/21 日本経済新聞 夕刊

地方自治体が地域ぐるみで住民の食習慣を改善し、生活習慣病を予防する動きが広がってきた。飲食店などに野菜をたっぷり使ったメニューの開発を呼びかけたり、小学生の関心を高める教材を開発したりと、取り組みは様々。実際に住民の健康寿命が伸びるなど、成果が出始めた例もある。住民の健康づくりだけでなく将来の医療費の抑制にもつなげようと知恵を絞る。

東京都足立区の「北千住マルイ」。昨年秋に野菜関連の店を集めた常設の売り場ができたと聞き訪ねたところ、2階には「キッチンガーデン350」が広がっていた。350は1日あたり350グラムの野菜摂取目安量を意味する。

この売り場は、同区が東京都中央卸売市場北足立市場などと取り組む糖尿病対策の一環。区は2013年以降、市場と取引のある小売店や飲食店に野菜を使った商品の開発を呼びかけており、区内の飲食店の1割に当たる約600店が参加している。

キッチンガーデンにあるサンドイッチ店「シェフズプレス」では、地元産の小松菜を使ったスムージー(432円)が人気だ。埼玉県草加市の女性(35)は「野菜が苦手だけど、青臭い感じがなく飲みやすい」と笑顔を見せた。

同区が糖尿病対策を始めたのは、40~74歳の国民健康保険の被保険者1人あたりの糖尿病医療費が東京23区で最も多かったためだ。事業開始から5年がたち、効果も出始めている。過去1~2カ月間の平均的な血糖の状態を調べる検査で、糖尿病による合併症が懸念される人の割合は、12年の4.94%から15年には4.52%に減った。

区民の健康寿命も男女とも都の平均値と差が縮まっている。平均野菜摂取量を基に経済効果を試算したところ、年6億円に上る。

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